2021年度活動報告
本年度の活動内容
生物多様性, 海洋, 減災・防災, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 持続可能な生産と消費, 食育, エコパーク
本校は「地域に根ざす教育<ESD-只見学>」を学校理念として、ESDを「只見愛を育み、故郷の豊かな存続に寄与できる人材を育てる教育」と捉え、ESDの実践を通して「郷土への誇りと愛情をもち,広い視野で郷土只見の未来を見つめる力の育成」を目標とした。
具体的には、海洋教育を付加したESDを基盤として、子どもたちの見方・考え方を広げるために、①ユネスコエコパーク只見の豊かな自然を再発見する活動、②ふるさとの川と海とのつながり,人々の生活との関わりに関する学習、③地域伝統芸能の歴史や文化を知り、親しむ活動、④学んだことを交流・発信することで、さらに視野を広げ、考えを深める活動を行った。
① ユネスコエコパーク只見の豊かな自然を再発見する活動
学校周辺の自然や、「ふるさとの森」として指定されている「恵みの森」「癒しの森」等の雄大なブナ林や渓流において、観察・実験・体験活動を通して、五感を使って「ひと・もの・こと」と出あい、積極的に関わり合うことで、只見町の自然の豊かさや誇れるよさに気付くとともに、森林の役割や雪との関係、自分たちの生活との関わりについての理解につながった。
② ふるさとの川と海とのつながり,人々の生活との関わりに関する学習
ふるさとを流れる川(伊南川や黒谷川)の実地調査や源流散策を実施し、そこでの疑問を解決するために「伊南川の旅」で川に沿って海の様子まで観察する学習を通して、自分達が住む地域は遠く離れた海につながっていることを実感し、海洋問題は自分達の生活と深く関わり合っていることについて理解を深めた。そして、自然の豊かなふるさとを守ることは海を守ることにもつながることを自覚し、自分達にできることについて考え、地域の方々に意識を改善する必要性について発信することができた。
③ 地域伝統芸能の歴史や文化を知り、親しむ活動
学区内の地域に伝わる「大倉八木節」、県の重要無形民族文化財である伝統芸能「小林早乙女踊り」「梁取神楽」について、地域伝統芸能保存会の方々から学び、伝統文化の歴史を知るとともに、それを継承する人々の思いや大切さを感じることができた。また、体得した伝統芸能を保護者や地域の方々に発表することで、自分達も地域の伝統を継承する一人として自覚し、地域の「ひと・もの・こと」に対する誇りを実感することができた。
④ 学んだことを交流・発信することで、さらに視野を広げ、考えを深める活動
町内の児童との交流活動・共通実践により、互いの学びの理解、町としての学びを深まりにつながった。学習発表会や伝統芸能発表会、研究公開授業、東京大学全国海洋教育サミット等において、自分達の学びを発信したり、他校の実践発表を聞いたりすることを通して、さらに自分達の実践について振り返り、実践の成果と課題について把握するだけでなく、学びを改善したり自覚したりすることにつなげた。
来年度の活動計画
4月:全教職員による、生物圏保存地域(ユネスコエコパーク)についての研修とそれに関する活動計画(令和4年度分)の確認
学校運営協議会での活動計画確認と協力依頼
ブナセンターとの年間活動打ち合わせ
7月:「明和発見タイム」における、地区内の森林散策、産業理解
「八十里越」による、新潟との交流と現状把握
8月:教員のための地域研修会の実施
9月:遠足による自然体験活動・各種施設見学学習
10月:学習発表会による学習の成果の発信
11月:只見おもしろ学検定の実施
12月:学校運営協議会での活動確認と協力依頼
1月:伝統芸能(「大倉八木節」「小林早乙女」「梁取神楽」)の練習開始 ※ 講師:地域伝統芸能保存会の方々
2月:全国海洋教育サミットへの参加
伝統芸能発表会の開催【地域の方々に向けて3つの伝統芸能(「大倉八木節」「小林早乙女」「梁取神楽」)の披露】
学校運営協議会での活動確認と振り返り、次年度に向けた活動企画案の共有
- 1~2年生は主に生活科、3~6年生は主に総合的な活動の時間において、年間を通じて教科横断的にユネスコスクールとして学習価値を見いだせる活動について、随時設定していく。