2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 福祉

 初めに本校では,ユネスコスクールとして,総合的な学習の時間他において,ESDの推進を実践している。その中でESDのねらいを以下のように設定している。

(1) 自ら課題を見付け,自ら学び,自ら考え,主体的に判断し,よりよく問題を解決する資質や能力を育成する。

(2) 学び方やものの考え方を身に付け,問題の解決や探究活動に主体的,創造的,協働的に取り組む態度を育て,自己の生き方を考えることができるようにする。

(3) 地域の未来に関する学習活動や自己の将来に関する学習活動を通して,個の尊さを学び,地域や社会に貢献できる資質や能力を育成する。

(4) 防災に関する正しい知識を身に付け,自助の能力に加え地域の防災を考え,行動できるようにする。

 ESDの実践を通して, 自らの生活のあり方を考える力,課題の解決に向けて地域の活動に参加する態度などの育成を目指した。

具体的には,①地域福祉について考える活動,②地域の先輩に学ぶ活動,③地域への貢献について考える活動,④防災について考える活動を行った
① 1年生【地域福祉について考える】    
 本校は,学区内に気仙沼支援学校があり,継続して交流を続けている。今年度は,気仙沼支援学校の生徒とレクリエーション交流(気仙沼支援学校会場)やクリスマス交流(松岩中学校会場)を行った。交流会の前には,気仙沼支援学校の先生を講師として招き,生徒との接し方や障害の特性についての講話をいただいた。障害についての理解を深めた生徒たちは,レクリエーションを考える際に「風船バレー」や「ボールゲーム」など,気仙沼支援学校の生徒と共に楽しめるように工夫した。交流会では,相手の気持ちを考えた言動や一緒にゲームを楽しむ生徒の姿が見られた。気仙沼支援学校との交流を通して,福祉について考える良い契機となり,学んだことを自分の生き方に生かそうとする様子が見られた。

② 2年生【地域の先輩に学ぶ】
 観光・教育・医療・福祉・製造などの職種の中から興味をもった事業所を選び,職場体験学習を行った。職場体験学習を通して,地域の良さや働くことの意義について考えたことで,地域に主体的にかかわろうとする気持ちが高まった。また,自分の将来の進路選択や,自らの生き方を考える良い契機となった。

③ 3年生【地域への貢献】
 「地域への貢献~地域の振興や防災の観点から考える~」をテーマに探究活動を行った。地域学習講話では,地域の方から松岩地区の課題や松岩地区の歴史の講話をいただき,松岩地区について学ぶことができた。また,野外調査では,通学路をくことで,松岩地区の地域の特性について理解したり,通学路にゴミがたくさん落ちていることに気付いたりすることができた。生徒たちは講話や野外調査から松岩の地域の実態を知り,地域へ貢献する方法を考え実践した。松岩公民館で地域の方々と交流したり,防犯意識や交通安全の意識を高めるためにポスターをつくったりするなど,積極的に地域にかかわり貢献しようとする姿が見られた。探究活動を通して,地域のために行動しようとする意欲を高めることができた。

来年度の活動計画

1 第1学年 学年テーマ「地域福祉を考える」
 支援学校との交流活動を通して,お互いに認め合い,協力し合う意識を育てるとともに,障害者福祉について考え,福祉に対して主体的,創造的な態度や問題解決能力を育成する。

2 第2学年 学年テーマ「地域の先輩に学ぶ」
 職場体験など,地域の方々との交流活動を通して,地域の良さや課題について考え,地域へ主体的に関わろうとする気持ちや態度を育てる。 

3 第3学年 学年テーマ「地域への貢献」
 地域の振興・防災について考え,問題点や課題を見付け,その解決方法を調べ発表し,地域に果たしていくことで地域の未来に目を向け,自らが担い手となることを自覚し,積極的にかかわり行動しようとする態度を育成する。