2018年度活動報告
本年度の活動内容
国際理解, 平和, 人権, 福祉, 減災・防災, 健康, 貧困
本校は、「生きる力を育むESD」を活動テーマとして、様々なESD活動を系統的に見越したカリキュラム編成をしている。ESDを様々な「考え方」や「生き方」に出会い、「世界観」や「人生観」を広げるきっかけと捉え、ESDの実践を通して生きる力の育成を目標とした。
具体的には、『持続可能な開発目標(SDGs)達成のために協働できる力』を柱に、①福祉に係わる活動、②国際理解に係わる教育、③伝統文化に係わる学習を行った。
① 福祉に係わる活動(SDGsゴール3)
・高齢者疑似体験学習
中区社会福祉協議会より講師を招き高齢化社会・福祉社会について講演をしていただくとともに、高齢者疑似体験用具を身にまとい、高齢者や支援の必要な方の日常生活を疑似的に体験した。
・福祉体験学習(高齢者施設での実習)
少人数のグループに分かれ、市内7か所の福祉施設(デイサービスや特別養護老人ホームなど)へ2日間出向き、高齢者との関わり方を体験的に学んだ。また、そこで働く介護士などの苦労ややりがいを学びながら実習を行った。
・命の学習
中保健センターや県内の助産師グループを講師に招き、命の誕生についての講演をしていただくとともに、妊婦体験や赤ちゃんのおむつ替え体験など、疑似体験を通して命の尊さを学習した。
・保育実習体験
少人数に分かれ、市内7か所の保育施設へ2日間出向き、絵本の読み聞かせなどの触れ合いを通して、幼児との関わり方を体験的に学んだ。また、そこで働く保育士の苦労ややりがいを学びながら実習を行った。
② 国際理解に係わる教育(SDGsゴール1・4・17)
・国際協力の在り方について
JICAを訪問し、青年海外協力隊の方より発展途上国の現状や、日本の国際協力の具体的な取り組みを紹介していただき、日本と途上国との関わりについて理解を図るとともに、広い視野で物事を考える学習を行った。
・アートマイル国際協働学習
持続可能な開発目標(SDGs)を学習テーマに、海外の相手校(ウガンダ)と交流を深めた。「自分たちはどういう未来を創りたいか」について話し合い、文化背景が違う相手との学び合いの中から生まれた想いを絵に込めて壁画を共同制作した。
③ 伝統文化に係わる学習(SDGsゴール11)
・お茶の学習(全学年)
学区在住のお茶の先生を講師として招き、お茶の作法だけでなく、掛物や茶器、茶室の意義などを学んだ。
・伝統文化学習
「お茶の作法」、「狂言・能楽」、「友禅染」の3分野をテーマとした講座を開設し、各自の興味関心に基づき選択して伝統文化について学んだ。「本物の芸や技」を目で見て耳で聞き、芸人や職人とかかわり、実際に行うことを通して、伝統文化の知識を深めた。
来年度の活動計画
今年度の実績を参考に、一年生ではアートマイルを継続して実施する予定である。また、二年生ではSDGsの開発目標である「環境」に関わる学習を進めていく予定である。夏に行う野外教育活動(宿泊行事)に向けて、環境問題に関心をもたせ、自分たちにできる具体的な行動を考えさせる予定である。