2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 国際理解, 人権, 福祉, その他の関連分野

 本校では、生徒の主体性を育てるために,総合的な学習の時間において、自分たちで課題を設定して解決に向けて追究する活動を行っている。この活動では、年間カリキュラムの中に,「課題設定→追究計画の立案→追究活動→まとめ→情報の発信」というプロセスを設定し、生徒が主体的に実践に取り組めるようにしている。この活動ではESDの視点に立って授業の改善を行っている。

 また、生徒の地域社会の役立に立つために進んで行動したいという思いを育て、地域の施設や人材の活用,地域の方々との交流,地域貢献活動等を設定し,地域社会に主体的に生きる生徒の育成を目指している。

①地域の防災力向上への取組

 南海トラフ大地震が起きた際、本校の学区における被害想定は、市内では最大級である。そのため、日頃から防災意識を高めることが必要である。また、これまでに、被災時に中学生が主体となって地域を守るために活躍する事案も数多くある。そこで、消防団や日本赤十字社と連携しながら、救助方法や避難所運営の方法について学習をした。専門家からの話や具体物を通した活動によって、今後の生かせる知識や技能を詳しく学ぶことができた。

②歌を通して地域に貢献

 本校が力を入れて取り組んでいる活動のひとつが合唱である。これまで自分たちを育ててくれた地域を盛り上げるために、地域の行事で合唱を披露することで地域貢献をしたいと考えた。今年度は、10月の交流館祭における合唱披露を目標に練習を積み重ねた。交流館祭本番では、これまでの成果を十分に発揮し、歌うことができた。地域の方からも賞賛の声をいただくことで、生徒たちは達成感を得ることができた。そして、これからも自分にできる地域貢献をしていきたいという思いをもつことができた。

③高齢者福祉・児童福祉を通して地域に貢献

 今後、日本は少子高齢化がさらに進む。前林地区でも、同じように少子高齢化の波が押し寄せている。そのような実態をふまえ、地域の高齢者や子どもがよりよく生きていける社会にするにはどうすべきなのかという課題をもとに、高齢者やこども園の園児との交流を行った。この経験を通して、地域の人とのつながりがさらに強くなったと感じる生徒が増えた。

④恵まれない世界の子ども達に服を届けることで世界に貢献

 ユニクロが行っている『“服のチカラ”プロジェクト』と連携して活動を行った。世界でまともな服さえも着ることができない子ども達を救うために活動した。よりたくさんの服を収集できるように、地域へ回覧板を回したり、近隣の小学校に出向いて協力を仰いだりした。その結果、地域から多くの子ども服が集めることができた。生徒たちは、地域で行動することで、世界の子どもを救うことに繋がるという実感を得ることができた。

来年度の活動計画

2020年度も、これまでの取組を継続し、1年「地域とかかわる」、2年「ともにいきる」、3年「みちをひらく」と学年ごとの大きなテーマを設定して、地域を学びの場とした学習を展開しいく。特に、本年度は「服のチカラプロジェクト」への協力などから、地域や日本各地の企業が行っている取組への参画が生徒にとって大きな学びになることが確認できた。そこで、学校独自のプロジェクトも進めながら、こうした企業等の社会貢献活動の取組に参画することも視野に入れて単元づくりを試みたいと考えている。