2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

世界遺産・地域の文化財等

〔活動の目的〕

本校がある熊野町は,広島県の西部に位置し,毛筆,画筆,化粧筆等,全国シェアの80%を超える日本一の「筆の都」として栄えた町である。また,平成11年9月9日,「教育の町 熊野」を宣言し,家庭の絆,地域のふれあい,明るく楽しい学校(信頼される学校教育の推進)・学ぶ楽しさ・生かす喜び(生き甲斐のある生涯学習の推進)の3本の柱を基本とした教育行政が進められている。子どもたちの「確かな学力」「豊かな心」「健やかな体」を育むため,町内小・中学,高等学校と校種を越えた連携を深め,9年間,12年間を見通した取り組みを行っている。具体的な取組みとして筆の歴史や郷土の学習を通して,ESD実施に必要な観点である「他人との関係性,社会との関係性を認識し,「関わり」,「つながり」を尊重できる個人を育むために,地域の文化・伝統について学び,自らの問題として捉え,主体的・対話的で深い学びの視点でカリキュラム・マネジメントを実践し,「体系的な思考力」「コミュニケーション能力」を育成する。

また,人格の発達や判断力などの人間性を育むために,人との関わりから自己理解を深め,自分の将来を見つめ直し,様々な視点で考えることができることを目的としている。

〔本活動の概要〕

町内各小学校における低学年書道科や地域学習での学びを活かしながら,総合的な学習の時間を中心に各教科と関連づけて活動を行っている。1学年で筆や地域について学び,2学年で地域について課題を分析し発信,3学年で地域の未来について考える取組を,総合的な学習の時間,各教科の学習,その他の教育活動や地域行事等で教科横断的な指導計画を立て,取組を進めているが,新型コロナウイルス感染症への対応のため,活動ができないものが多くあったので,社会科等の授業の中で,地域について考える時間を設けた。

 

第1学年:「日本の伝統・文化を体験し,色々な地域と比べて熊野のよさを語ろう」

○筆の里工房見学(10月)

地域の良さを調べ,新聞にまとめて発表を行った。

第2学年テーマ:「地域の課題と異文化を比較して,わが町(県)を見つめよう」

○平和学習「広島県に住んでいる私たちができることを考えよう」(12月)

○熊野町の課題を見つけ,住みたい理想の町に近づけよう。(11月~12月)

修学旅行にむけて,語り部の人の話を聞き,広島と長崎の平和について学んだ。

社会科の「身近な地域」の単元で,自分の住む町にあったらいいもの挙げ,

それに近づくために必要なものを考えまとめた。

第3学年テーマ:「地域の人々と交流し,郷土の課題解決を話し合おう」

○持続可能な社会にするために地域の課題や改善策を考える。

環境,経済,社会から多角的に課題を挙げ,改善すると他にどのような影響があるの

かを考えて,どのようなことができるかをまとめた。

 

全学年 毎年,熊野東中学校の体育祭で行っている東中ソーランを今年度は体育祭が行うことができなかったが,体育科でソーランの授業を行い,来年度に向けて継承している。

来年度の活動計画

来年度も,今年度できなかった活動で実施可能なものは,これまでの計画を基に学習を行っていく予定である。ただし,計画どおりにならないこともあるので,今年度の取組も反映して地域の課題と向き合い,それを解決していく態度を生徒がより身に付けていくことができるように,内容を十分検討して見直しを図っていく