2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育

本校は、「主体的に学び活動する子の育成」を目指しており、ESDを自分自身の生活をふり返るための教育とみなし、日々の学校生活でSDGsを視野に入れた教育活動に取り組んでいます。ESDの実践を通して、環境、人権・平和、健康・福祉、食育、国際理解などの課題を自分自身の問題であると捉える力や思考・判断・表現力を養うとともに、身近な課題に積極的に活動する実践力の育成を目指しています。その力を基に地球全体の環境を維持する力の育成を目標としました。
①環境に係わる学習活動
・4年生の社会科「ごみのゆくえ」の学習で、6月に名張市役所の環境対策室の方を招き、パッカー車の見学を実施しました。車の工夫やごみの処理の仕方を詳しく教えていただきました。また、三重県に1台しかないチッパー車の見学もして、学校で剪定された木の枝を細かいチップ状に粉砕する様子を見学しました。4年生の子どもたちは作られたチップを触り、チッパー車の働きに驚いていました。
・10月には社会見学で、四日市市にある「環境学習情報センター」を訪れ水環境についての学習に取り組みました。実際に水質チェックをして自分たちが使う水の大切さを改めて考える機会となりました。
②人権・平和に係わる学習活動
・全学年が年間を通じて人権学習に取り組んでいます。12月には人権参観を実施し、保護者の方にも子どもたちの人権に関する勉強の様子を見ていただきました。また、4,5,6年生はゲストティーチャーを招き、クラスの様子や自分自身のことを振り返るお話を聞き、「本当のなかまとは?」や「自分のこととして物事を考えてみる視点」などについて見つめなおす機会となりました。
・5年生が「いろいろな性別」の学習として、LGBTQについて学びました。さまざまな性別があることをDVDの映像を見て認識していきました。その後、クラスのなかまとともに心と体について話し合いをもち、見た目や決めつけた考えをもたず、互いに尊重して生活していくことの重要性を学びました。
③健康・福祉に係わる学習活動
・福祉委員会で、アルミ缶の回収を行っています。環境への配慮とともに、アルミ缶回収で得た収益金を学校全体のために活用することを話し合う活動に広げ、子どもたちの主体的・対話的な活動を実施しています。また、福祉委員が中心となって、6月、10月にユニセフなどの募金活動を行いました。たくさんの人に協力してもらい、多くの募金を集めることができました。
・10月に4年生が「認知症体験学習」に取り組みました。地域や市役所の福祉関係の方々からお話を聞くとともに、寸劇を通して、認知症に対して理解を深め、望ましい対応方法を学ぶことができました。
④食育に係わる学習活動
・給食委員会を中心に全校児童が、給食や食について楽しみながら考えたり、食事のマナーなどについて意識できるようにしたりする活動しています。ポスターや給食クイズを通して食育に関する啓発を行っています。日々の活動として、食器、牛乳パックの片付けなどを呼びかけたり処理をしたりするなど、委員の児童が当番で取り組んでいます。また、昼の放送では、先生方の思い出の給食メニューなどを聞く「先生インタビュー」も実施しました。
・6年生の取り組みとして、食品ロスの現状を知り、ロス削減の方法を考えることを通じて、世界や日本の持続可能な消費生産形態の確保について深める学習に取り組みました。子どもたちは話し合い活動を通して、食糧事情について自分の周りだけでなく世界を視野に入れ考えを交流していきました。特に食品ロスについて詳しく知ること、何ができるかを考えることを通じて、社会がどのような取り組みをするべきか、より深く考えることができました。実際に指導した担任が、これらの取り組みを「伊賀学校給食研究大会」で報告し、市内外の学校職員、地域の方々へ子どもたちの学びの様子を発信しました。

来年度の活動計画

「持続可能な開発目標」SDGsを意識しながら、1~2年生は生活科、3~6年生は社会科や総合的な学習の時間の活動と絡め、今後も持続可能な社会の形成の重要性を理解させるような取り組みを推進していく。また、自分や地域社会を軸に考えをもち深めていく活動を通して、世界を視野に入れた思考力・判断力・表現力を身につけていく習慣を子どもたちに身につけさせたい。
今後も委員会等の活動でもESDの実践を続け、さまざまな活動内容の報告を積極的に行っていくことで、子どもたちに活動の意義を理解させ、協力できるようにしていきたい。内容の報告については、校内だけに留まらず、地域や保護者へ伝えていくことで、学校・家庭・地域でESDやSDGsへの興味関心を高め、つながりを増やしていく。