2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費

① 日本に滞在する外国人との交流に係わる活動
 JICA研修員との交流会では、一年生が各グループに分かれて、日本の伝統的な文化(書道・折り紙・剣道・けん玉・箸遣い)をJICA研修員19名に伝える活動を行った。この活動を通して、外国人とのコミュニケーション力や異文化の立場に立って考える力・行動力を育成することができた。
② 外国の文化を知る活動
 文化発表会に福岡県国際交流協会より講師を招聘して、外国の文化に触れる活動を行った。今年度は、中国の文化等を研究している方をお招きした。生徒は他国の文化や風物等に親しみながら、異文化を理解する態度を身に付けると同時に、国境を越えた様々な課題について学んだ。また、二胡の演奏を聴くだけでなく、実際に体験する活動も行った。

③ 国際貢献に係る活動
 ユニクロによる「服のチカラ・プロジェクト」に取り組み始めて、今年で4年目になった。まず全校生徒を対象に、ユニクロの社員による出張授業を受けた。生徒は貧困や難民問題等についての知識を身に付けると同時に、本プロジェクトへの活動意欲を高めることができた。その後、生徒による実行委員会を発足し、①ポスター・回収箱・協力依頼文等の制作、②全校集会・体育大会・文化発表会等における協力の訴え、③関係機関(1市民センター・3小学校・1幼稚園)への協力依頼や回収作業、④回収した衣服の整理・発送等を行った。その結果、今年度は1,931着もの子ども服を回収して、恵まれない国の子どもたちに贈ることができた。生徒はこの取組を通して、「一人の小さな力を結集することで、世界の平和や福祉に積極的に貢献できる」ことを学ぶことができた。

④ 販売体験活動や農業体験活動
 一年生は、本校区内にある旦過市場において販売体験を行った。日頃は消極的な生徒がお客さんに一生懸命声をかけたり、外国からの観光客に覚えたての英語で接客したりする姿が見られるなど、体験を通じて将来の職業観を学ぶ良い機会になった。また、二年生は山口県で農業体験活動を実施した。農作物の生産過程を体感することを通して、農業に従事する人々の意識や苦労などを知ると同時に、現代社会で縮小し続ける第一次産業の実態と将来に向けた課題を考えていく良い機会になった。

来年度の活動計画

 令和2年度の活動としては、本年度までの活動実績を基盤としながら、以下の4つの活動を柱として内容をさらに深化・充実させていく予定である。

1、日本に滞在する外国人との交流に係わる活動
 JICA研修員との交流会で、日本の伝統的な文化を外国人研修員に伝える活動を通して、異文化の視点で考える力や行動力を育成する。

2、外国の文化を知る活動
 文化発表会で、福岡県国際交流協会の講師による講演を行う。外国の文化や社会について広く深く学ぶことで、異文化を受け入れる態度を養う。また貧困や環境など世界レベルの様々な課題について知り、積極的に解決しようとする態度を養う。

3、国際貢献に係る活動
 ユニクロによる「服のチカラ・プロジェクト」の活動を継続する。この活動を通し、貧困や難民問題等の知識を身に付けると同時に、他と協力して、世界の平和や福祉に積極的に貢献しようとする積極的な態度を養う。

4、社会体験を伴った活動
 職場体験や農業体験等の体験活動を通し、職業に従事する人々の意識や苦労などを知ると同時に、現代社会における生産や消費の実態や課題について考えていく。また、地域清掃などの活動を取り入れ、環境問題について関心を持ち、自らの生活を見直していく態度を養う。