2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境

鹿島台小学校では,平成14年に「シナイモツゴ」の里親になり,平成15年6月から「シナイモツゴ郷の会」の方々の支援をいただきながら,「シナイモツゴ」を第4学年の総合的な学習の時間の活動テーマとして取り上げ,「シナイモツゴ」の飼育と保護の活動を通して環境教育を進めています。学習の目的は,地域の宝である「シナイモツゴ」の飼育と保護活動を通して,地域を見つめて良さを知り,それを愛する心を育てながら,同じ絶滅危惧種の住む宮城県や日本・世界の環境に目を向けさせることです。1年間を通じて実施し,3年生に活動報告を行って引き継ぎます。内容は以下の通りです。
【1学期の活動】
1学期は,「シナイモツゴを知ろう」ということから活動を始めます。6月には,シナイモツゴ郷の会の方を講師にお迎えして,学級ごとにシナイモツゴの生態や飼育の仕方について教えていただきました。その後,郷の会の方の指導を受けて,本格的な飼育と観察活動が始まります。
また,学校には水槽の他に飼育池があり,郷の会の協力により,植木鉢に産み付けられたシナイモツゴの卵を設置して里親としての活動も始まります。その他,郷の会の皆さんには,シナイモツゴの保護活動や天敵となる外来種の駆除などの話を,映像や具体的な資料を交えて教えていただきました。郷の会では,地域の環境保全などの活動も行っており,6月下旬には児童全員が参加して,シナイモツゴの稚魚を鹿島台地区のため池に放流しました。
1学期はこのような体験活動を行い,環境についての課題を設定しました。児童が設定した内容は以下のようなものです。
・シナイモツゴの飼育方法について
・シナイモツゴの生態について
・絶滅危惧種について
・絶滅危惧種の天敵である外来種について
・SDGsについて
【2学期の活動】
課題解決のための調べ学習は,書籍とインターネットを活用しながら行っています。例年2学期後半は,3年生へのシナイモツゴ引き継ぎを兼ねた発表会に向けて,グループごとに発表準備を行いますが,今年度は感染予防のため発表会は実施せず,個人での発表を予定しています。

来年度の活動計画

次年度も,4学年の総合的な学習の時間のテーマとして,「鹿島台の宝」シナイモツゴの学習を進め,「シナイモツゴ郷の会」の指導と支援を受けながら,地域の人々と共にシナイモツゴの保護活動を継続,実践していきます。また,今年度活動した子供たちは,5学年の総合的な学習の時間のテーマである「田んぼのこころ」の学習に取り組み,その中で,地域の自然や生き物が住む環境を守ることが,農業の仕事にも繋がっていることに気付くことができるよう,この活動と関連させながら進めていきます。