2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 食育, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

愛知県立刈谷北高校には普通科と国際教養科の2つの学科がある。

国際教養科を中心に国際理解教育を行っているが、「総合的な探究の時間」などを使って普通科でもSDGs教育を実施し、学校全体でユネスコスクールとしての学習活動を推進している。

2021年度も引き続きコロナ禍の中でできる活動は限られていたが、リモートなどもうまく活用して昨年度よりも充実した活動を実施することができた。以下に2021年度に行った主な活動報告を掲載する。

1年生国際教養科では「総合的な探究の時間」においてSDGs全般についての学習を行った後、同じユネスコスクール同士である姉妹校の韓国観光高校とSDGsに関する交流授業を実施した。11月1日にはzoomを使ってオンラインでの交流授業を実施し、お互いの学校生活などについて意見交換を行った他、ペアの相手と文通やプレゼント交換を行って交流を深めた。12月23日にはそれぞれで研究を進めてきたSDGsに関する内容に関して、zoomを使ってオンライン成果発表会を実施する予定である。

2年生国際教養科では、学校設定科目である「国際理解」において、「人権と差別」、「食と生活」、「フェアトレード」、「気候変動」、「エネルギー問題」などについてアクティブラーニングを実施した。テキストやインターネットの中だけで学ぶのではなく、自分の身近にあるSDGsを探し、課題などをまとめてクラスメイトに紹介するなど、より「自分事」として持続可能な社会のことを考える機会を得た。

また、修学旅行として福岡・長崎を訪れ、福岡では「マリンワールド海の中道」という水族館にてバックヤードツアーに参加し、海の生き物の生態などを学んだ他、長崎では「ハウステンボス」にて「ハウステンボスが実施しているSDGsの取組」という講話を聞き、テーマパークであるハウステンボスがいかに持続可能な社会の実現に取り組んでいるのか、学ぶことができた。

また、昨年度はほとんど実施できなかった外部の講師による講演やワークショップなども、今年度はリモートなども使いながら実施することができた。内容は以下の通りである。

5月27日 1年生国際教養科対象国際理解講座「グローバル人財ってなんだ?」講師 長野智帆 氏(リモート)

7月9日 2年生国際教養科対象外務省高校講座「外務省の仕事や役割、国際情勢について」講師 石田達也 氏(リモート)

7月15日 1年生国際教養科対象国際理解講座「国際開発とジェンダー」講師 小藪真紀子 氏

8月4日 1年生国際教養科対象1日異文化体験「国際協力体験談」および「イスラム教徒の生活について」(リモート)

10月23日 1年生国際教養科対象アイキャン主催「TULAY PROJECT」参加、フィリピンのストリートチルドレンとのzoom交流(リモート)

10月28日 1~3年生国際教養科対象国際理解講演「グローバル企業で働くときに大切なこと」講師 小栗 新 氏(リモート)

普通科では主に1~3年生の「総合的な探究の時間」においてSDGs学習を行った。1年生ではSDGsについて基本的な知識を学び、2年生では人権問題や環境問題についてグループごとに発表した。3年生ではエネルギー問題についての探究を深めた。

来年度の活動計画

刈谷北高校は、令和5年度より国際教養科を改編して「国際探究科」を設置することが決まっている。現在国際教養科で行っている国際理解教育をさらに充実させ、よりよい探究活動を行っていくためのカリキュラム開発を行うことが令和4年度の中心的な課題である。これまでよりもさらに活動の幅を広げ、市町村や企業、他の学校など外部と連携しながら、実際に自分の身近にある課題について学びを深め、解決策などを探究していけるようなカリキュラムを計画し、令和5年度以降の活動につなげていきたい。

また、在校生についてはこれまで行ってきたユネスコスクール韓国観光高校との交流を今後も進め、より一層中身の濃い交流授業を実施するほか、コロナ禍でなかなか実施できない全校生徒対象の国際理解講演も2年ぶりに実現させようと考えている。各種国際理解講演も、今年度リモートを利用してある程度実現させることができたため、来年度もできるだけ生徒が学びや気づきを得る機会を提供できるように努力したい。