2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 食育, 貧困

SDGs学習のワークショップの様子 沖縄の修学旅行でサンゴの苗付けを体験愛知県立刈谷北高等学校には、普通科に加えて昨年度より「国際教養科」という学科が新設され、より専門的で深い学びを実施することが可能となった。今年度は1年生と2年生の2学年が国際教養科に在籍している。

1年生の国際教養科生徒は主に「総合的な探究の時間」を用いてSDGs学習を行った。休校明けの6月~9月にかけて17のSDGsやそれが設定された経緯、現在の状況など基本的なことがら全般について学んだあと、10月~12月にかけて、姉妹校でもあり同じユネスコスクールでもある韓国観光高校と合同でSDGs交流授業プロジェクトに取り組んだ。交流授業プロジェクトでは、映画「The First Grader (邦題:おじいさんと草原の小学校)」を見て、感想やそこに描かれていた問題についてオンラインで意見を交換しあったり、それぞれ班に分かれて1つのゴールを選び、それについての調べ学習などを行った。また、1月からは世界遺産学習を行い、班ごとに「死ぬまでに行ってみたい世界遺産」を一か所選び、パワーポイントで資料を作って発表を行った。

2年生の国際教養科生徒は「国際理解」という専門科目で地球規模の課題についての学習を行った。「人権と差別」、「食と生活」、「気候変動」、「エネルギー問題」などの課題について、知歴公民科、理科、英語科の教員がチームとなって授業を実施した。本来ならシンガポールへ修学旅行に出かけることになっていたが、新型コロナウイルスの影響により沖縄へと行き先が変更になった。沖縄では、美ら海水族館を訪問してウミガメについて学ぶプログラムを受け、プラスチックごみの影響でウミガメの生活が脅かされている実態を学んだり、かりゆしビーチを訪れてサンゴの生育について学び、気候変動の影響で白化したり数が減ってしまったサンゴの苗付け体験を行ったりして、環境について学びを深めることができた。

学校全体としては地域と協力して防災事業を行ったほか、1年生と2年生の普通科の「総合的な探究の時間」でもSDGsに関連する学習を実施し、国際教養科以外の生徒に対してもSDGs学習を行うことができたが、全校生徒対象に毎年行っている「国際理解講演」は、今年度新型コロナウイルスの影響で中止となった。

 

来年度の活動計画

来年度、本校は創立100周年を迎える。ユネスコスクールとして国際教養科における学習活動を一層充実させるだけでなく、学校全体でSDGs学習に取り組み、将来責任ある地球市民として活躍できる人材育成に力を入れていきたいと考えている。普通科でも「総合的な探究の時間」をはじめ、様々な教科においてSDGsの視点を取り入れた授業を実施してもらえるよう様々な教科の先生と連携したり、授業で知識を得るだけではなく、考えたことを何か実際に生徒が行動にうつせる機会が得られるよう、生徒会などとも協力しながら100周年にふさわしい学習活動を行っていきたい。