2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

気候変動, 環境, 福祉, 持続可能な生産と消費, 減災・防災, 健康

愛知県立刈谷高等学校では、ESDの理念と、SSHの「科学する力をもった「みりょく」(魅力・実力)あふれるグローバルリーダー育成」という目標を融合させて教育活動に取り組んでいる。本校のSSH事業の特色は、理系生徒だけでなく、文系生徒も含めた全校生徒を対象に、豊かな未来を創造できる人材育成の取組となっていることである。具体的には学校設定科目として1年生は「探究基礎」、2年生は「課題研究Ⅰ」、3年生は「課題研究Ⅱ」を柱に、①問題発見・解決能力の育成に係わる教育、②フィールドワークに係わる活動、③国際社会に通用する発信力に係わる教育、④地域貢献に係わる活動を行った。

① 問題発見・解決能力の育成に係わる教育
例年のように、1年生は基本的な思考方法や視点・手順を学習し、2年生は1年間をかけて、社会科学(文系生徒)、自然科学(理系生徒)に関して、協働的に自分たちで問題点を探し仮説を立て、解決のための作業や行程を立案し、客観的なデータで証明していく課題研究に取り組んだ。

②フィールドワークに係わる活動
例年は、スーパーサイエンス部の「国指定天然記念物小堤西池のカキツバタ群落の保全」に向けた活動等を行っているが、昨年来の感染症蔓延の状況に鑑み、フィールドワーク活動の大部分は自粛した。

③国際社会に通用する発信力に係わる教育
これまで行ってきたポスター発表や対外的な研究発表会も、感染症防止の観点から中止あるいは規模が縮小された。

④地域貢献
上記①の課題研究のテーマは、「刈谷の観光ルートの確立」「刈谷の特産物のアレンジ」「刈谷の伝統文化(万燈祭)の継承」など地元刈谷市を題材にしたものが多く、地域活性へのヒントとなるよう研究が進められたが、人との接触を最小限に抑えるため、地域社会との関わりは自粛してきた。

来年度の活動計画

これまで行ってきた活動は、感染症の状況を慎重に見極めながら平常に戻していく予定である。特に、「国指定天然記念物小堤西池のカキツバタ群落の保全」「在来種調査」は本校の研究の中でも2本柱となるもので、データを収集しさらに研究を進め「全国生徒研究発表会」「科学三昧inあいち」「刈谷市理科研究発表会」などでの発表も継続していく。それに加え、SSHによる発表の場が多いので、ユネスコスクールとしての発表も考え、今まで多くなかったユネスコスクールの交流も深めたい。