2020年度活動報告

本年度の活動内容

「唐桑大好き！」ー自分たちが住む身近な地域の良さを知ろう！ーというテーマのもと，ＥＳＤのねらいを「身近な環境（人や自然）にふれながら，様々な発見や体験を通して，自然の豊かさや地域のよさに気付き，唐桑・気仙沼の人やもの，自然を大切にしていこうとする幼児を育成する」とし，活動に取り組んだ。また，ＥＳＤの育てたい資質・能力として，「進んで参加する態度」「コミュニケーションを行う力」「他者と協力する態度」を重点的に育むことを目指した。

今年度は，①唐桑の海の違いを知る，②海洋教育推進園との交流，③海に関わる様々な仕事やそこで働く人との関わり，④気仙沼で育った海産物や魚介類の試食等，五感を活用させながら様々な直接体験を行ってきた。また，その体験から得たことを日々の遊びや活動に生かし，ごっこ遊び（再現遊び）を通して学びを深めた。

① 「唐桑の違いを知る」活動では，これまで取り組んできた園近くの馬場の浜での遊びに加え，同じ唐桑地域にある滝浜での遊びも取り入れ，石の大きさの違いに気付いたり，岩場を登る楽しさや登れたという達成感を味わったりすることができた。また，一年を通して馬場の浜遊びをしてきたことで，潮の満ち引きや天候による海の色や波音の違いに気付いたりできた。

② 「海洋教育推進園との交流」活動では，小泉幼稚園の年長児と一緒に海の水の冷たさを感じたりシーグラス探しをしたり，岩場での生き物観察など，海遊びの楽しみ方を伝えながら散策することで，改めて唐桑の海のよさを感じることができた。また，小泉幼稚園の近くにも海があること，その海は砂浜だということを教えてもらい，離れた地域にある幼稚園ではあるが，この交流を通して身近に感じることができた。

③ 「海に関わる様々な仕事やそこで働く人との関わり」に関する活動については，唐桑漁協見学や気仙沼湾親子クルージングを通し，そこで働く人から話を聞いたり，実際に作業に使う道具やその道具の使い方を見たりしたことで，海に関わる仕事には，様々な人が関わって成り立っていることを知ることができた。また，知りたいことを直接聞き，働く人に対する親しみや憧れの気持ちを抱くことができた。

④ 「気仙沼で育った海産物や魚介類の試食」では，気仙沼に水揚げされた海産物や魚介類を見たり食べたりしたことで，それぞれの食材の美味しさを感じ，地域の海で働く人への感謝の気持ちを育むことにもつながった。

来年度の活動計画

①  唐桑の海で遊ぼう！

・「馬場の浜」での遊びを通し，海の生き物に触れたり，見つけた漂着物を遊びに取り入れたりしていく。

・気仙沼市内の海洋教育推進園４園との交流を行い，一緒に浜遊びを楽しむ中で，それぞれの地域にある海を知ったり，互いの海のよさを伝えあったりする。

② 海や川で働く人と関わろう！

・唐桑漁協見学，海の市見学，出船送り，気仙沼鮭漁業生産組合の捕獲見学等を行い，地域の海や川に関わる様々な仕事への関心を高めるとともに，働く人への親しみと憧れ，感謝の気持ちを育む。

③ 様々な海の食材を食べてみよう！

・気仙沼で育った海産物や旬の魚介類の試食や簡単なクッキングを通し，海の食べ物の美味しさに気付かせ，関心を高めるとともに，食べ物を大切にしようとする気持ちを育む。

④ 振り返りの活動をしよう！

・①から③の海に関する様々な活動を振り返り，そこでの体験から得たことを日々の遊びや活動に生かし，ごっこ遊び（再現遊び）を通して学びを深めたり，自分たちにできることを考えたりする。