2021年度活動報告

本年度の活動内容

「唐桑・気仙沼大好き！」―自分たちが住む地域のよさを知ろう！―というテーマのもと，ESDのねらいを「身近な環境（人・自然）にふれながら，様々な体験や発見を通して地域の良さに気付き，遊びや生活の中で唐桑・気仙沼の人やもの，自然を大切にしていこうとする幼児を育成する」として，活動に取り組んだ。また，ESDの育てたい資質・能力として，「進んで参加する態度」「コミュニケーションを行う力」「他者と協力する態度」を重点的に育むことを目指した。
今年度は，①唐桑の海の豊かさを感じる体験，②海洋教育推進園との交流，③海に関わる様々な仕事やそこで働く人との関わり，④気仙沼で育った海産物や魚介類の試食等，五感を活用させながら様々な直接体験を行い，その体験からの学びや思いをつなげ，ごっこ遊び（再現遊び）等を通して，地域のよさを改めて実感することができた。
① 「唐桑の海の豊かさを感じる体験」活動では，馬場の浜の潮だまりでの生き物探しや海の宝物（貝殻やシーグラス，小石，流木等）を集めたり，海水の気持ちよさを感じたりしながら浜遊びを楽しむことができた。また，その宝物を親子活動に取り入れ一緒に制作したことで，園児が感じる海の魅力を家庭と共有することができた。
② 「海洋教育推進園との交流」活動では，大谷，小泉，松圃幼稚園３園の年長児と一緒に“大谷地区の沼尻海岸”で海遊びの，楽しみ方を教えてもらいながら，潮だまりでの生き物探しや観察などを行った。大きな潮だまりや岩場，生き物の多さに魅力を感じ，唐桑だけでなく気仙沼，大谷の海も身近に感じ，興味や関心を広げることにつながった。
③ 「海に関わる様々な仕事やそこで働く人との関わり」では，唐桑漁協見学や海の市，水産加工場などの見学を通し，そこで働く人たちから話を聞いたり実際に作業する様子を見たりし，様々な仕事があることを知った。また，疑問に思ったことを直接聞くなどしたことで，働く人に対する親しみや憧れの気持ちを抱くとともに，海洋教室での海のゴミ問題について自分たちにできることにも気付くことができた。
④ 「気仙沼で育った海産物や魚介類の試食等」では，気仙沼に水揚げされた魚介類や海産物を知り，その食材を使ったクッキングを行ったり試食したりしたことで食材のおいしさを感じながら，地域の海で働く人や作る人への感謝の気持ちを育むことにつながった。

来年度の活動計画

①海で遊ぼう！（馬場の浜，滝浜，小泉海岸）
・身近な海での遊び（貝殻・シーグラス・流木拾いや岩登り等）や潮だまりでの生き物（魚，イソギンチャク等）との触れ合いを通し，海で遊ぶ楽しさや海への親しみの気持ちを育んでいく。また，海で見付けた物を遊びや制作に取り入れたり，唐桑保育所，松圃幼稚園と交流を行ったりし，友達と浜遊びの楽しさを共有していく。
・気仙沼市内の海洋教育推進園４園との交流を行い，唐桑だけではない海遊びの楽しさを教えてもらい，違いに気付いたり砂の感触を楽しんだりする。
②海で働く人と関わろう！
・唐桑漁協見学，魚市場見学，出船見学を行い，地域の海に関わる様々な関心を高めるとともに，働く人への親しみと憧れ，感謝の気持ちを育む。
・海上保安署員との海洋教室に保護者も参加することで，海をきれいに大切にしようとする気持ちを育んでいく。
③様々な海の食材を食べてみよう！
・気仙沼で水揚げされた海産物や旬の魚介類の試食を通し，海の食べ物のおいしさに気付かせ，関心を高めるとともに，食べ物を大切にしようとする気持ちを育む。
④振り返りの活動をしよう！
・海に関する様々な活動を振り返り，そこでの体験から得たことを日々の遊びや活動に生かし，ごっこ遊び（再現遊び）を通して学びを深めたり，他学年の友達に教えたり，自分たちにできることを考えたりする。