2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 減災・防災, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, 福祉

本校では、総合的な学習の時間において、平成29年度より、「まちづくり」を大テーマとして学習に取り組んでいる。自分たちが生まれ育った「まち」を題材に「まちを知り、どのようなまちを目指し、そのためにどうしていけばいいのか」という課題を設定して、「防災のまち」「福祉のまち」「海のまち」の3つの視点を柱に、探究的な学習を行っている。課題発見と課題解決の機会を生徒に与え、各テーマを追究させながら自らの生き方について考えさせ、自覚させる中で、思考力・判断力・表現力を伸ばすことをESDのねらいとしている。

① 「防災のまち」に係わる活動

1年生は「防災のまち」をテーマに取り組んだ。地域の地形の調査とともに、昨年度までに設置した海抜表示の確認を行いながら、より効果的な位置に設置するための調べ学習を行った。それらを基に新たな防災マップを作り、海抜表示の設置場所について検討したり、海抜表示を実際に作成して設置したりする活動を通して、より探究的で深い学びになるよう取り組ませた。特に今年度は、見やすさを意識した海抜表示板の作成を行い、標高についての調査活動で、専門家の意見を取り入れながら活動を行った。

② 「福祉のまち」に係わる教育

2年生は、「福祉のまち」をテーマに取り組んだ。地域内にある福祉施設へ訪問し、障害を持つ方々との交流活動を行った。訪問前に、障害者生活支援センターや社会教育委員の方々を講師にお招きし、福祉について学習するとともに、障害者の方々との交流をよりよいものにするための機会を設け、訪問施設を2か所にして学習の機会を多く設置することができた。交流活動を通して、人との接し方について考えたり、積極的にコミュニケーションを図ったりする姿勢が見られるなど成長の様子が見られた。

③ 「海のまち」に係わる学習

3年生は「海のまち」をテーマに取り組んだ。現在の唐桑から、未来の唐桑にどのようにつなげていけばいいかを考えるため、「食」「観光」「コミュニティ」「グローバル」の4コースに分かれて探究活動を行った。学習を通して、ふるさと唐桑の様々な魅力を再発見することができた。美しい自然、海や山の幸、たくさんの伝統芸能があることを改めて知るとともに、探究活動を通して、自分たちを支えてくださる地域の魅力溢れる人々の存在を知ることができた貴重な体験となった。

来年度の活動計画

「まちづくり」をテーマとして始めた学習の3年目が終了した。来年度も基本的な3本の柱を軸として、工夫を図りながら実施したいと考えている。年々、生徒数の減少とともに教員数の減少が予想されるため、取組の内容については吟味していかなければならない。
昨年度から、地元の公民館等に協力をいただきながら取組を進めており、幼稚園・小学校・中学校を含めた地域全体での取組となっている。連携の強化には至っていないため、今後も更に連絡系統を密にし、さらに深い協働による学習が行えるよう努めていきたい。