2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 国際理解, 持続可能な生産と消費

〇地域との連携・協働により社会に開かれ,社会での学びが充実した事例

本校の児童は入学時より,学校支援委員会の協力を受けて海と関わる活動を行っている。6年間の学習のまとめとして,継続して支援いただいた漁師さんについて自身の課題を持ち,多くの体験活動を通して学んだことや,直接の聞き取り調査で得たことを「漁師さんのイメージアップ大作戦」と題して,6年生の児童が代表として気仙沼スローフェスタで発表を行った。 

〇校種間・学校間との接続・連携が促進し系統的な学びが促進した事例

福岡県大牟田市立上内小学校とオンラインでの交流会を行った。オンラインでの交流会は今年度で2年目となる。5・6年生の児童が参加し,それぞれの学校環境を生かした取組について発表し合うことで,多様性,相互性を意識したり,コミュニケーション能力やつながりを尊重する態度を身に付けたりすることができた。今年度の6年生は昨年5年生の時にオンライン交流会に参加しており,その経験を生かし学びを深めることができた。5・6年生が活動を行うことで,継続した連携を図ることができている。

来年度の活動計画

本校は今年度より,特別の教育課程推進特例校として,これまで行ってきた海洋教育を基に「海と生きる探究活動」のデザインシートを作成し,前年度の課題を基に,今年度は以下の計画で研究・実践を推進する。

  1. 前年度は,児童の活動に対して対応できる教師の役割が明確でなかった。そこで,学校体制作りとして,各学年の「海と生きる探究活動」の授業に主幹や教務主任が加わって常時T・Tで行うなど,児童の多様な課題に対して,複数の教員が連携して指導・支援に当たる体制を整える。一例として,5年生の「海と生きる探究活動」の時間には,只越川に調査に行く班と学校で活動する班に分かれて学習を行うなど,課題別に指導を行うことを挙げる。
  2. 授業改善としては,前年度の具体的な課題点「課題を自分事として捉え,自分で問いを立てる力」を育むため「価値の行動化」に重点を置き,課題を自分事として捉えさせ,実際に行動を行っていけるように指導していくことを教職員の共通理解事項とする。
  3. 本校の研究主題「自ら課題を見いだし,身に付けた知識を活用して解決しようとする児童の育成」を目指して,「海と生きる探究活動」の全体計画・年間指導計画の見直し,探究活動の充実・改善を図り,授業実践を重ねる。全学年で実践授業を行い,参観し合うことで,課題意識の持たせ方や深めさせ方,一つの課題解決からより高次な課題へのつなげ方等について研修を行う。課題意識を持たせるための工夫の一つとして,中学年では対話を重視し,スキルを身に付けさせるために「聞き方カード」「発表者カード」を用意する。疑問を持つためのキーワードや発表者から聞き手に対しての問い掛け例などを提示し,活発に質疑応答ができるようにする。また,タブレットを使って資料の収集・蓄積やレポートの作成,オンラインでの交流会など,ICTを積極的に活用して探究する活動に取り組ませる。