2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 気候変動, エネルギー, 環境, 持続可能な生産と消費, 食育

学園は、「不登校や引きこもりで悩む青少年が、ゆとりと潤いのある共同生活の中で、自然、人及び社会とのふれあいを通じて自己に対する理解を深め、自らの進路を見出すことができるよう支援することにより、こころ豊かな青少年の育成を図ること」を目的として設置されている。

 学園でのESD活動は、「神出つながりプロジェクト『つながる未来へ』」とし、さまざまな体験活動を通して、自己認識・自己理解することで、自己有用感や自己肯定感を高め、対人関係能力を伸ばし、自立していくこと、未来へつながっていくことを目指して行っている。今年度は「山・川・海のつながり そして…持続可能なライフスタイルへ」をテーマに、以下の活動を行った。
 学園内のビオトープを利用して、バタフライガーデンの設置、地域に生息するチョウの種類や食草・蜜草、学園内のチョウの生息場所の調査を行った。また、招待した保育園児とともに、チョウと触れ合う機会を設けた。
 学園に隣接する雌岡山で、植物を中心とした自然観察と地域の方々との交流、山の恵みをいかした作品作りを行った。
 明石川の環境保全活動に取り組んでいる地元の環境保全団体や近隣の保育園児とともに、川に生息している生物の観察や擬態化について体験した。
 明石川の河口である望海浜で、ゴミを観察し各地から流れ着いたゴミ拾いを行った。また、兵庫県立いえしま自然体験センターでは、沿岸で釣った魚を調理して食べ自然の恵みを実感するとともに、野菜のくずや残飯を活用した養豚システムを知ることができた。
 上記のア~エを通して、山・川・海のつながりの大切さと自然環境を自分たちが守って行く必要性を感じることができた。そこで、自らの生活を振り返り、自分たちにできることは何か模索し取り組んだ。特に古着を使って創意工夫し有効に活用できるよう改良してファッションショーを実施した。合わせて1年間の環境体験の内容を発表する等3R活動の実践のきっかけづくりを行った。

来年度の活動計画

 循環を意識した取組
学園ではいのちの大切さを体感するためにうさぎや羊、山羊、馬といった動物を飼育している。その動物の糞尿をたい肥として活用し、農作物をつくり、それを用いて給食や調理プログラムに活用している。また、その際に出る野菜くずなどを餌として動物に与えている。さらに、エコの視点(環境保全を優先にした取組)を深め、不用物に命を吹き込み再び使う活動を進めていく。
 つながりを意識した取組
学園では、ESD活動のテーマを「つながる未来へ」とし、自然とのつながりや人とのつながりを通して、共生の大切さを実感する体験活動を行っている。
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年度は、地域の保育園児とのふれあいを連続した流れとして実施することと、地域の方との体験活動を通してともに感じるだけでなく、SDGsの視点を取り入れた活動や学園のフィールドを活用した循環型生活への活動を実施する中で、学園生から地域社会へ発信していく働きかけを行う。