2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 環境, 持続可能な生産と消費, 食育

本学園は「青少年が、ゆとりと潤いのある共同生活の中で、自然、人及び社会とのふれあいを通じて自己に対する理解を深め、自らの進路を見出すことができるよう支援することにより、こころ豊かな青少年の育成を図る」ことを目的として設置されている。

また、学園の豊かな自然環境を生かした、以下のような学園独自の「体験プログラム」など、様々な体験活動の中でユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野での取組を通して、多面的・総合的に考える力の育成を目標とし、ESD活動に取り組んだ。

◯農園プログラム

学園の農園で、土作り、種まき、苗作り、草取り、収穫などを行う。収穫した野菜は

食堂で給食の材料にする。食材にならない植物の葉、ツルなどは動物の餌にする。

◯動物飼育プログラム

ウマ、ヒツジ、イヌ、ウサギなどの飼育をしている。飼育動物の糞尿などはたい肥化して、学園内の農園、花

壇などの肥料として利用する。

◯食育プログラム

学園内のサクランボ、クリ、ウメや、農園で採れた野菜などのスローフードを食材としたエコクッキングを体

験し、実食する。使わなかった部分は、動物の餌にする。

◯ガーデニングプログラム

学園内の花壇やバタフライガーデンの整備などを行い、学園内を花で彩る。また、初夏からはゴーヤで緑のカ

ーテンを作る。学園生が利用する最寄りのバス停にプランターを設置する緑化活動も実施している。

◯野外制作プログラム

学園内の樹木や材木の再利用を含めて、野外ステージや学園で使用するワゴン、学園祭などで来園者を迎える

アーチ、ツルを使ったクリスマスリースなどを作る。自然にふれあいながら、恵まれた環境を生かした活動を実

施している。

◯エコ環境プログラム

体験プログラム、食堂、寮生活などの学園内の「つながり」を考え、学園内の「循環」を意識した活動を、他

の学園生に伝える。学園内の落ち葉、溝にたまった土などを利用して、たい肥を作る。今年度は学園内の生物調

査を実施して生態系を探る取組を行っている。

〇チャレンジ未来体験プログラム

山と川と海の「つながり」について事前学習を行った後、近隣の海岸の生物観察や落ちているごみを集め、調

査するクリーン活動を行っている。

来年度の活動計画

本学園の多様な体験プログラムをESDの観点でもう一度見直し、それらの観点を常に意識しながらプログラムを展開する。また、神出学園での生活を通して、「小さな循環」を意識させる。

これらの取り組み、実践は、将来、実社会に出たとき必ず役に立つことを意識させる。大きな自然の循環の中での「経済社会における循環」を考えることができるようになる。

その中で「ごみを出ないようにする(Reduce)、繰り返し使う(Reuse)、使ったものを資源として再利用する(Recycle)」の3R(スリーアール)活動は小さな社会、神出学園では取り組みやすい活動の1つであると考え、取り組んでいく。

全寮制のフリースクールだからこそできる取り組みがある。学園生へのさらなる支援の充実を図り、平和の文化の担い手を育て、持続可能な考え方が定着するよう、神出学園だからこそできる取り組みを推進していきたい。