2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 環境, 持続可能な生産と消費

本学園は「青少年が、ゆとりと潤いのある共同生活の中で、自然、人及び社会とのふれあいを通じて自己に対する理解を深め、自らの進路を見出すことができるよう支援することにより、こころ豊かな青少年の育成を図る」ことを目的として設置されている。

また、学園の豊かな自然環境を生かした、以下のような学園独自の「体験プログラム」など、様々な体験活動をとおして、ESD活動に取り組んだ。

◯農園プログラム

学園の農園で、種まき、苗作り、土作り、草取り、収穫などを行う。収穫した野菜を食堂に運び、給食の材料にする。食材にならない植物の葉、ツルなどは動物の餌にする。

◯動物飼育プログラム

ウマ、ヤギ、ヒツジ、イヌ、ウサギなどの飼育をしている。飼育動物の糞などはたい肥化して、学園内の農園、花壇などの肥料として利用する。

◯食育プログラム

学園内のサクランボ、クリ、ウメや、農園で採れた野菜などのスローフードを食材とした料理を体験し、実食する。使わなかった部分は、動物の餌にする。

◯ガーデニングプログラム

学園内の花壇やバタフライガーデンの整備などを行い、学園内を花で彩る。また、夏前には緑のカーテンを作る。学園生が利用する最寄りのバス停にプランターを設置する活動もしている。

◯野外制作プログラム

学園内の樹木や材木の再利用を含めて野外ステージや学園で使用するワゴンや学園祭などで来園者を迎えるときに使用するアーチ、ツルを使ってクリスマスリースなどを作る。自然にふれあいながら、自然を生かした活動をしている。

◯手芸・アクセサリープログラム

靴下の端布を使って、鍋敷き、小物入れ、壁掛けなどを作る。使わなくなった既製のトートバッグを作り直して、リサイクルも行っている。

◯エコ環境プログラム

体験プログラム、食堂、寮生活などの学園内の「つながり」を考え、学園内の「循環」を意識した活動を、他の学園生に伝える。学園内の落ち葉、溝にたまった土などを使って、たい肥を作る。今年度は特に食堂の残飯量を減らす取り組みを行っている。

来年度の活動計画

本学園の多様な体験プログラムをESDの観点で見直し、それらの観点を常に意識しながらプログラムを展開する。また、神出学園での生活を通して、「小さな循環」を意識させる。

これらの取組、実践は、将来、実社会に出たとき必ず役に立つことを意識させる。大きな自然の循環の中での「経済社会における循環」を考えることができるようになる。

3R(スリーアール)は小さな社会、神出学園では取り組みやすい活動の1つである。

Reduce  : ごみを出ないようにする

Reuse  : 繰り返し使う

Recycle : 使ったものを資源として再利用する

全寮制のフリースクールだからこそできる取組がある。学園生へのさらなる支援の充実を図り、平和の文化の担い手を育て、持続可能な考え方が定着するよう、神出学園だからこそできる取組を推進していきたい。