2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

国際理解, 平和, 人権, 世界遺産・地域の文化財等

本校は金沢市の西部に位置し、明治5年に開校して今年度で148年目になる伝統ある学校であり、学校の西側には日本海が広がり、夏場はさわやかな風とともに汐の香りが漂う自然豊かな環境である。かつては、北前船の寄港地として賑わいをみせ、学校の南西には古くからの町並みが広がっている。また、東側には金沢港があり、まさしく海とともに発展を遂げてきた地域である。ユネスコスクールの認定を受け10年目となり、環境や伝統・文化を主要テーマとして持続可能な教育の実践に取り組んでいる。
具体的には、地域の伝統文化、健康・福祉、キャリア教育を柱に、①金石の伝統についての学習、②人々が共に生きることについての学習、③銭屋五兵衛についての学習、④仕事観に係わる学習を行った。

① 金石の伝統についての学習

児童は、金石のお祭りで行われている「悪魔払い」について知り

どんなことをしてなぜ長い間受け継がれているのかなど調べた。

家族や地域の人にインタビューをしたりして情報を集める活動を通して、自分たちの町、金石に興味を持ち始めていた。地域のお年寄りや壮年会の方に来ていただき、実際に悪魔払いの動きについて教えてもらい話を聞くことで、地域の人々の願いを学ぶことができた。

②人々が共に生きることについての学習

児童はまず、アイマスクをつける活動をし、目の不自由な人々の生活について考えた。そして、目の不自由な人に便利な道具にはどんなものがあるか、サポートをする時はどうしたらよいかなど本やインターネットで調べた。この学習を通して、児童は目だけではなく、足や耳が不自由な人の生活にも関心を持つようになった。また、自分の周りの環境について改めて考えさせたことで、金石の町の福祉についても関心をもつようになった。

③金石の偉人についての学習

金石の銭屋五兵衛について知り、記念館の見学をおこなった。記念館の見学から持った疑問についてそれぞれが本やインターネットで調べ、まとめた。また、地域の方のお話を聞いたり、インタビューをしたりして、その生き方を学んだ。最後に、銭五検定を受け、地域の偉人である銭屋五兵衛についての理解をさらに深めた。

④仕事観に係わる学習

色々な職業があることを知り、それをもとに自分の目指す職業について考えた。その後、会社経営者、スポーツ選手、花屋さん、漁業関係者、建築関係者の方など人生の先輩から、仕事についての話を聞いた。色々な方の話を聞き、どの職業も「人のためになること」が根底にある考え方であると知り、これからの自分の生き方においてはどう活かすことができるかを改めて考えた。将来目指す職業について具体的なものは決まらなくても、自分の生き方を見つめ直す良い機会となったと考える。

来年度の活動計画

昨年までと同様の活動を行っていく。

3年生:金石の伝統についての学習

①金石に興味を持つ、②地域の方々から金石の話を聞く、③調べ学習をして情報を集める、④わかった情報をまとめる、⑤2年生に発信する

4年生:人々が共に生きることについての学習

①目の不自由な人の生活を調べる、②調べたことをまとめる、③まとめたことを発信する。

5年生:金石の偉人についての学習

①金石の「銭屋五兵衛」という偉人を知り施設見学を行う、②銭屋五兵衛について調べる、③地域の方のお話を聞きまとめる、④全員が銭五検定を受け理解を深める。

6年生:仕事観に関わる学習

①いろいろな職業について調べる、②調べたことをもとに、自分がなりたい職業を考える、③世の中の仕組みを調べ職業の意義をつかむ、④人生の先輩にお話をしてもらう。