2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 福祉

学校の教育目標を「自ら学び,豊かな心と創造性をもち,たくましく生きる子どもの育成」とし, ESDの実践を通して,地域の伝統や文化,施設,そこに住む人々などから学び,地域全体を大切にしてく意欲を高めることを目標として取り組んでいる。

具体的には,地域との連携を柱に,①伝統芸能「提神楽」の学習,②地層の学習,③老人施設訪問,④牛の飼育,リンゴの収穫体験,⑤小・中学校合同の防災訓練を行う予定であったが,3年度も2年度に引き続き,新型コロナウイルス感染拡大の影響のため,③④⑤については今年度の活動は中止となった。また,②についても講師の方の高齢化により,今年度は化石の学習のみ行った。詳しくは以下の通りである。

① 地域の伝統芸能である提神楽に係わる学習

本校では,明治時代に地域に伝えられた堤神楽を昭和58年から,総合的な学習の時間や放課後の時間に取り組んでいる。堤神楽の中の八幡舞とお囃子に分かれ,お囃子を担当する児童は放課後に,また八幡舞は5年生の3学期から練習を開始している。そして,6年生が地区の祭りや学習発表会で発表している。さらに,1月からは, 6年生が5年生にやり方を教え,2月の引継ぎ式で正式に伝統を引き継いでいる。

②地域の地層に係わる学習

例年,地層に造詣の深い方を講師として,地域の地形や地質を調べる活動を行っていた。今年度は子供たちの実地調査は行わず,地層の学習を十分に行った後,あらかじめ2500万年前の地層から取り出した岩石から,動物の痕跡や植物などを採掘した。

③老人施設訪問に係わる学習

学区内にあるデイサービスを訪問し,お年寄りと交流を深める予定であった。

④牛の飼育,リンゴの収穫に係わる学習

低学年の児童が,地元の高校に出向き,牛の飼育とリンゴの収穫の体験をする予定であった。今年度は特別支援学級の児童が,地域のブルーベリー農園に行き,説明を受けながら収穫体験ができた。

⑤防災に係わる学習

地域の小・中学校が合同で災害を想定した防災訓練を行う予定であった。例年,行政区長さんから,避難の仕方等を教えていただき,中学生の誘導で小学校まで歩いて登校している。

来年度の活動計画

  • ①総合的な学習の時間に堤神楽の継承を行う。6年生が中心となって,堤神楽の練習に取り組み,学習発表会で披露する。また継承していくために,6年生が5年生に教える期間を設ける。そして,2月に引継ぎ式を行い,6年生,そして5年生が八幡舞とお囃子を披露する。その様子を全校児童が見て,神楽を継承していく意義を知る。地域の伝統文化を大切にする意欲を高める。
  • ②6年生の理科の授業で,地層に造詣の深い方よりアドバイスを受け,地域の地形,地質を調べる活動を行う。そして地域の良さに気付き,大切にしていこうとする意欲を高める。
  • ③デイサービスを訪問し,お年寄りとの交流を深める。地域の人々を知り,地域の人々と地域社会を築いていこうとする意欲を高める。
  • ④1年生と特別支援学級の地元が地域のブルーベリー農園に出向き,収穫体験をする。
  • ⑤地域の小・中学校が合同で災害を想定した防災訓練を行う。

来年度も同様の活動を計画しているが,2年間の空白期間ができた。この機会にもう一度計画を練り直し,より効果的な活動をしていきたい。新型コロナウイルス感染拡大が収束し,予定通り活動できることを願っている。