2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 福祉

年度もコロナ禍により、予定していた活動ができず、3年目の課題探求型学習として以下のような内容を実践した。

 

・各務原高校のふるさと教育

本校は、「地域社会と自己の関わりを見出し、自己の在り方生き方を考え、自己効力感を高める」を活動テーマとして、活動の中心となる2年生の、地域をフィールドとした学習について以下の12のテーマを設定し、生徒たちそれぞれの希望するテーマに取り組んできた。各務原市長をはじめ、市内の様々な機関の方々のご協力とご教示をいただき、約半年をかけて継続的に探究活動を行った。

 

① 食品ロスが叫ばれる時代。販売するには不格好なものもある。これらが規格外商品として廃棄されています。各務原にんじんも例外ではありません。規格外ニンジンの活用方法とは?

② 苧ヶ瀬池周辺で行われるおがせ祭り。ここ2年間コロナ禍のため実施されていません。祭りの継承者不足も深刻な問題の中で、さらにコロナ禍が襲い、祭りの存続も危ぶまれています。祭りを存続させていくための具体的な方法とは?

③          2022年、大河ドラマで取り上げられる「鎌倉殿と13人」。小栗旬が主演です。その際に、承久の乱の最後の激戦地として取り上げられるのではないかと考えられている「前渡不動」。この「前渡不動」で各務原市の観光を盛り上げる具体的な方法とは?

④          各務原市には自衛隊基地があります。各務原市では戦前から航空基地があり、ほとんどの飛行機の飛行訓練はここ各務原市で行われました。そもそもなぜ各務原市に飛行場があるのか?航空産業をこの街の魅力としてPRする具体的な方法とは?

⑤          工業団地として栄えた団地もありました。しかし、今は独居老人が多くを占めている団地もあります。独居老人が多い地域で、もし東海大震災が起きたら?その時の具体的な避難方法や生存確認などはだれがどのように行えばよいのでしょうか?

⑥          各務原市には大きな石碑が立ち並んでいます。各務原空襲もありました。戦争体験者の高齢化により、平和の発信する担い手不足の問題があります。「戦争の記憶」を風化させないように、若い人々に平和を発信し続ける方法とは?

⑦          各務原市も他の市同様、多くの外国人労働者が在日しています。その外国人の子供たちも各務原市内の小中学校で学んでいます。しかし、彼らは日本語がわからず、日々の学習に苦悩しています。彼らも私たちと同じように学び続けるための環境を作るためにはどうしたらいいでしょうか?

⑧          川崎重工業が開発を進めている宇宙ゴミの回収方法。まだまだ開発途中です。宇宙ゴミをより良く回収できる方法を高校生が提案しよう。

⑨          昨今の異常気象の連続。温暖化等が関係しています。その対策として、政府も自然エネルギーの活用を目指しています。その一つが太陽光発電。太陽光発電を進めるために、太陽光発電を設置する家庭には、助成金を給付しています。でも、助成金がないと太陽光発電設置が進まないのはなぜでしょう?太陽光発電を助成金がなくても設置して行く社会にするための方法は?

⑩         大安寺川には蛍を育て、その自然環境を守ろうとする蛍を育てる会があります。しかし、蛍を育て、蛍が育つ環境を維持していくには、多額の費用がかかります。蛍を育てるのに、どんな費用がかかる?その費用を集め、蛍が育つ環境を維持するための具体的な方法とは?

⑪          各務原市内の財政を円グラフに。その財政の円グラフを見てみると、高齢者の医療費は全体40%以上。この医療費のうち、薬代が20%近く。老人が個人が薬を薬局から受け取る際、8割が税金となる。だが、その薬は飲まれることなく、たんすの奥にしまってあるのは、各務原市だけで年間1億から2億円。この税金がほかのことにつかわれれば。老人に飲み忘れた薬を病院に持ってきてもらうための具体的な方法は?

⑫          各務原市の中にまた新たに総合体育館が建設される予定。さて、皆さんはこの体育館建設が行われることを知っていましたか?また、この体育館建設にいくらかかるか、どのようなデザインで建設されるか知っていますか?税金で建設される総合体育館。自分たちならどのような体育館を建設するか、市役所に提案しよう。

 

地域の魅力を知る活動の中には、地域の企業や公共団体等の人々と実際に出会い、直接話を聞く活動を通じて、地域のモノ・ヒト・コトを知り、地域に愛着をもてるようにした。

生徒たちはタブレット端末を活用し、校内外での探究活動を記録し、探究の結果を発表するパワーポイントを作成した。(2023年1月30日に発表)

来年度の活動計画

※2023(令和5)年度の活動計画を記入

・コロナ禍前に取り組んだ、「服のチカラ」プロジェクトを、7月の学校祭の活動の1つとして再度実施予定。

・また、本校生徒たちが地域の小学生にスポーツを教える活動「リスペクトクラブ」や、年配の方々の文化発表会の手伝いなど、コロナ禍前の地域共同活動の復活。

・オーストラリアとアメリカで提携している2つの姉妹校との交流再開。2023年8月にオーストラリアに生徒派遣予定。また、オンラインを活用した交流活動の模索。

・この3年間行っている、「ふるさと教育」の探究活動による地域学習及び地域貢献の継続と発展。