2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解

本校は、「世界に目を向け 未来にたくましく生きる子どもの育成」を学校教育目標とし日々教育実践を展開しており、ESD教育推進に向けては、「歴史・文化遺産」「環境保全」「国際理解」の3点に重点を置いた取組を進めている。また、「地域教材の開発」「思考力の育成」「実践力の育成」「ESDの視点に基づく評価」を重点項目として、地域に根ざした取組をはじめ、自ら課題解決に向けてねばり強く主体的に取り組む実践を進めてきた。

①「歴史・文化遺産」に関わる活動
コロナ禍の中で、何ができるかから始まった今年度であった。本校は、校区に国宝彦根城をはじめとした歴史的・文化的施設が散在している。こうした歴史的な地域である利点を生かし、学年ごとに彦根城を中心とした地域に根ざした教育課程を組み、計画的発展的に学習を展開してきたが、人的環境に頼るところが多かったため、どこに重点を置くべきなのかを考えながら試行してきた。
例年行ってきた彦根城を中心とした校区の良さや素晴らしさを感じ取り、調べたことを彦根城への観光客にガイドをする活動は、調べたことをリーフレットにまとめ彦根城入り口に置いてもらい観光客に見てもらうという学習に変更した。井伊直弼公に関する学習は、調べ学習と湖東焼き体験の活動を通して、直弼公の生き様に触れることに縮小し、地域の良さをみつけ、伝統文化を受け継ぐ大切さを学んだ。

②「環境保全」に関わる学習
学校や地域の公園、町探検を通して、ふるさとの良さを感じ取ったり、自然を使った遊びや季節の移り変わりを肌で感じたりすることができた。
校区は琵琶湖に隣接しており、常に「母なる琵琶湖」を感じ取ることができ、環境保全に向けての意識を高め、自分にできることを考えることができた。
また今年度より、SDGsの17の目標の中で6番目の目標「安全な水とトイレを世界中に」に関わって、琵琶湖の学習から、世界各国の水環境について学習を始め、世界に目を向けた環境学習にも取り組むことができた。

③「国際理解」に関わる学習
本校は、「Think Globally Act Locally」を合い言葉に掲げ、オーストラリアのローズパークプライマリースクールと交流を続けて本年度で6年目となる。しかし、コロナ禍の中での交流は難しく、今年度は、実際に出会って交流するという形は難しかった。調べ学習を中心にではあるが、オーストラリアの自然や文化について調べる学習を通して、子どもたちの世界への関心を高めることができた。

来年度の活動計画

次年度において、基本的には、今年度の取組を継承しさらに充実したものに進めていく方向である。しかし、コロナ禍の中で進めていく必要があるため、「環境保全」にかかわる学習を中心に据え、環境学習がさらに充実するよう推進したいと考えている。地域にねざした学習を進め、滋賀県にしかない「母なる琵琶湖」を大切にする児童の育成に努めたい。また、今年度より始めた、地域から世界へ向けた環境学習にも取り組んでいきたい。