2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 福祉

本校は、「世界に目を向け 未来にたくましく生きる子どもの育成」を学校教育目標とし日々教育実践を展開しており、ESD教育推進に向けては、「歴史・文化遺産」「環境保全」に昨年度より「福祉」を加えた3点に重点を置いた取組を進めている。また、「地域教材の開発」「思考力の育成」「実践力の育成」「ESDの視点に基づく評価」を重点項目として、地域に根ざした取組をはじめ、自ら課題解決に向けてねばり強く主体的に取り組む実践を進めてきた。

①「歴史・文化遺産」に関わる活動

校区に国宝彦根城をはじめとした歴史的・文化的施設が散在している。こうした歴史的な地域である利点を生かし、学年ごとに彦根城を中心とした地域に根ざしたカリキュラムを組み、計画的発展的に学習を展開してきた。コロナ禍の中で模索しながらの取組ではあるが、6年生の井伊直弼公の学習につながるよう、各学年での学習を積み上げてきた。今年度は滋賀県立大学とのコラボ授業ということで、6年生と大学生が彦根城を世界遺産にするために、彦根市民としてどのように活動していくべきかを考えた。それぞれに学んだことをお互いに発表しあい、ワークショップを行う中で、改めて地域の良さをみつけ、伝統文化を受け継ぐ大切さを学び、各学年の学びの積み上げを再確認することができた。

 

②「環境保全」に関わる学習

各学年に応じて環境学習を行ってきた。町探検や校区探検を通して、自然や地域に親しみ、彦根城の学習を通して城山や堀の環境を学び、琵琶湖環境学習を通して「母なる琵琶湖」への思いを深めてきた。調べ学習を通して、環境保全にも目を向けてきた。SDGsの17の目標の中で6番目の目標「安全な水とトイレを世界中に」に関わって、琵琶湖の学習から、世界に目を向けた環境学習に取り組んでいるところである。

 

③「福祉」に関わる学習

福祉の視点から「誰もが住みやすい町づくり」について、学校施設や地域の街並みを見直し、だれにとっても優しい町にするためにどのようにすればよいのかを考えてきた。目の不自由な人、足の不自由な人、耳の不自由な人だけでなく、お年寄りや子どもなどすべての人々にとって住みやすい町にしていくために、それぞれの立場の人の話を聞いたり、体験したりしてきた。新たに作り直すのではなく、古い街並みと共存しながら、できることを考えているところである。

来年度の活動計画

次年度において、基本的には、今年度の取組を継承しさらに充実したものに進めていく方向である。彦根城を中心としたカリキュラムを、「環境保全」「福祉」の視点とかかわらせながらさらに充実するよう推進したいと考えている。地域にねざした学習を進め、世界遺産を目指す彦根城と、「母なる琵琶湖」を大切にする児童の育成に努めたい。