2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 平和

本校は、「『地域を愛し、地域に愛される生徒』~学ぶ・防災・貢献~」を活動テーマとして、ESDを持続可能な社会の構築にむけて地域とつながる活動と捉え、ESDの実践を通して地域との関わりを深めていく中で課題を知り、課題解決のため地域に貢献していくことが出来る生徒の育成を目標とした。
具体的には、総合的な学習の時間やボランティア活動を中心に、①地域を学ぶプロジェクト、②地域防災プロジェクト、③地域貢献プロジェクトを行った。

① 地域を学ぶプロジェクト
今年度の2年生での職場体験学習では、新型コロナウイルス感染症の影響により、例年の地域に出ての活動が行えなかった。そのため、産業や地域の発展のために働いている方々をお招きし、「働くとは何か」「仕事をしていてのやりがい」などを教えていただいた。活動を通して、自分が体験していない職業についても多様な情報を取り入れ、自分たちを取り巻く地域環境について当事者意識をもって目を向けるようになった。

② 地域防災プロジェクト
平成30年度の西日本豪雨では、中学校区内の砂川の氾濫による被害があったこともあり、豪雨災害にテーマを絞って1年生が2学期にハザードマップを確認した。準備段階で資料やビデオなど見て災害や防災への知識を蓄え、実際に校外に出て豪雨の際に危険となる地域や避難先になる場所の確認をした。その後、避難経路での危険な箇所などを記した『逃げ地図』を作成した。活動を通して、災害時での行動選択や意志決定ができるよう備えを行うことができた。
2年生は、神戸研修に向けて震災学習を進めた。授業で地震が来た時の避難のポイントについて学んだり、講演会で阪神淡路大震災を体験した方のお話を聞いたりした。その中で、震災への備えを整えることや、地域の人との関りを日頃から意識することが減災に繋がることを学んだ。さらに、避難所運営に携わった方の講演を聞き、その後、自校や中学校区の小学校が避難所になった場合のシミュレーションゲームをした。避難所運営であらかじめ学校に用意しておくべきグッズや、避難者を案内するときにどのような気遣いが必要か考えることができた。この学習を通して、避難所運営側の立場に立つことで、実際に被災したとき、自ら周囲の人のために行動を起こすことが重要だと分かった。

③ 地域貢献プロジェクト
例年は、3年生の地域奉仕活動や、全学年通年の地域ボランティア活動などを行っていたが、新型コロナウイルス感染症により活動ができなかった。今年度は、避難所運営でどのような備えやルール作りが必要か考えるきっかけ作りになればと考え、「②地域防災プロジェクト」での2年生の避難所シミュレーション活動で作成した資料を、公民館や小学校に掲示してもらった。

来年度の活動計画

前年度と同様上記の三つのプロジェクトを中心に各学年で横断的な活動していくために、4月の段階でESDカレンダーを完成させ教員間で共有、他教科との連携を意識した活動計画を立て実施していく。
1学年:防災学習(講演会や防災知識の学習、マップ作り等)
2学年:職場体験学習(準備段階での調べ学習、体験後のまとめ新聞)
神戸研修(震災の事前学習、災害からの復興について学習を通して防災学習)
3学年:修学旅行(事前調べや長崎での活動を通して平和学習)
全学年通年:地域ボランティア活動の参加(ESDパスポートの活用)