2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 国際理解, 人権, 福祉

本校は、「ふるさと創生 愛プロジェクト」をテーマとして、ESDを「地域を愛する心」「自分や周りの人を愛する心」「自然や命を大切にする心」と大きく捉え、授業や行事での様々な実践を通して三つの心の育成を目標とした。

具体的には、①「学校の歴史を知る」地域や学校の歴史に係わる活動、②「自分に自信をもち、夢や希望をもつ」自分と家族の時間を振り返り、夢に向かう力を育む活動、③「本物に触れる」夢をかなえた人と関わる活動、④「地域の防災について考える」学習を行った。

① 地域や学校の歴史に関わる活動

  昨年は、本校第1回生の先輩から6年生が、開校当時の話を聞く会を設けた。今年度は全校で、開校から10年ほどたったころの学校や地域の様子を聞く会を開いた。講師は第10回の卒業生の先輩である。学校が増築されていき、校舎が増えたこと、卒業記念作品がまだ、校内に残っていること、当時の運動会の様子や学芸会の様子を聞いて、子供たちは開校当時からつながる歴史を、肌で感じることができた。多くの先輩が、今も学校を気にかけ、懐かしく思っていることに素直に感動し、学校や地域を愛する気持ちや、帰属意識を強く持つことができた。

② 自分と家族の時間を振り返り、夢に向かう力を育む活動

4年生において、「一人一夢宣言の会」を実施した。これは、家族との時間を自分と家族の両方の視点から振り返ることで、それぞれの思いを知って自己肯定感を高め、将来に向かって夢をもち、そこに向かう力を育むことをねらいとしている。家族から、幼いころの話を聞き、自分の思いや感謝を伝えることができ、参加した保護者も温かい気持ちで家路についた。

③ 夢をかなえた人と関わる活動

城南夢プロジェクトとして、今年度はイリュージョニストのTOSHIKI酸を迎え、ステージマジックを鑑賞するとともに、子供たちからの質問コーナーを設け、夢をかなえる前の話や、苦労について聞く機会を設けた。5歳からの夢をあきらめず、努力の末にかなえたToshikiさんの話は大変魅力にあふれ、子供たちは目を輝かせた。

④  地域の防災について考える学習

日本各地で大きな災害が起こっている昨今、防災学習への取り組みはこれまで以上に重要であると考えている。本校では4年生が継続して地域防災について学んでいる。地域の防災の拠点を巡ったり、防災グッズを調べたりして学んだことを、城南カーニバル(学習発表の場)で参観者に発信することができた。

⑤  その他

5年生では福祉についての学習。3年生では生き物、命についての学習を行っている

来年度の活動計画

令和2年度は、従来の各学年の活動は継続しながらも、「気候変動」「温暖化」に焦点を当て、学校にある白もくれんの並木再生に重心を置く予定である。「気候変動」によって開校当時から大切にしてきた白もくれんの並木が、ここ数年ですっかり立ち枯れてしまい、学区の方や卒業生から何とかならないかという声が寄せられるようになった。この並木を、学区の方や卒業生と協力をしながら「時間をかけて」再生させていくことで、これまでの机上の学びを、体験を通して目に見える形にし、その困難さと、重要性について、学んでいく予定である。自分たちの活動がどれほどの効果を生むのか、また生まないのか、身をもって体験することで、ESDの理念を浸透させていきたい。