2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 環境, 文化多様性, 持続可能な生産と消費, その他の関連分野

 本校の教育目標は「深く考え,ともに向上を目指す生徒」である。グランドデザインには,義務教育終了後の将来を見据え,「豊かな人生を切り拓き,持続可能な社会の形成に自ら参画する人間」という生徒に期待する姿を明らかにしている。これには,ユネスコスクールとしてSDGsの実現を目指し,ESDを推進していく視点がある。これからの社会を見据えて,未来や世界規模のグローバルな課題を問いながら,自分たちの身近な人,こと,ものの持続可能性について探究した。今年度は,「SDGsを教育活動の中核に」をテーマとして,総合的な学習の時間の系統性を見直し,以下の3つの活動を展開した。

①1年生「ナカノマ探」に関わる活動

 学区にある中ノ俣地区は,平均年齢が75歳を超え,高齢化率も80%を超える集落である。自然の材と生活の知恵を生かした相互扶助的な生活を営んでいる。1年生が総合的な学習の時間で訪れ,地域の方々との交流を通して,自然との関わり,地域コミュニティの在り方,地域の持続可能性などについて考えを深めた。

②2年生「5日間の職場体験&修学旅行」に関わる活動

 職場体験学習と修学旅行では,上越地域と関西地域の企業が行っている社会貢献活動や環境保全活動を,SDGsを視点として比較することで,持続可能な社会の構築のために,自分たちには何ができるかについて探究した。

③3年生「上越まちづくりプラン」に関わる活動

 2年間の学びの集大成として,地域活性化のための「上越まちづくりプラン」を展開した。校外に出て,上越の魅力を探ったり,海の現状を見てリサイクルやゴミの分別について再考したりした。地域内外の自然や社会が持続する上での課題を解決するために,自己の行動の在り方を考えて自ら社会に参画しようとする態度を育成した。さらに,自分のこれからの生き方についても深く考えさせ,社会参画の意識を高めることにも主眼をおき,まとめ・表現活動を行った。

来年度の活動計画

 来年度は,すべての教育活動にSDGsの視点を盛り込み,さらに組織的,計画的に活動を進めていく。各教科の授業では,SDGsを視点にディベートを行う場面を設定したり,持続可能な社会を支える立場・テクノロジー・科学的根拠について学習したりする。今年度同様に,各教科・総合的な学習の時間について,視覚的カリキュラムを基にしたカリキュラム・マネジメントを全職員で行っていく。特別活動では,委員会活動の充実を図る。来年度は,新たにユネスコ委員会を策定した。ユネスコ委員会が中心となり,ユネスコの理念の達成や平和教育,ESDについても生徒が主体となった議論や行動を起こしていきたい。