2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

福祉

1 福祉に係わる教育

①課題設定

導入では、「福祉」とは何かを考えるにあたって、社会福祉協議会の方にゲストティーチャーとして来ていただき、「福祉」について話を聞いた。子どもたちにとって、「福祉」とは何なのか、自分たちが当たり前になっていることが実は当たり前ではないことを考えるきっかけになった。

②情報収集

実際に目が見えないとはどういうことなのかを感じるためにアイマスク体験をしたり、盲導犬ユーザーの方に来ていただき、話を聞いたりした。さらに聴覚障害者協会の方にも来ていただき、手話を教えていただいたり、どんなことに困るかやコミュニケーションのとり方などジェスチャーゲームを通して教えていただいたりした。車いすも社会福祉協議会からお借りし、子どもたちがグループとなり、車いすに乗ったり、介助の仕方を体験したりした。子どもたちにとって、実際に不自由な体験しながらの学習で、アイマスクをした状態で字を書いたときに「どうやって、枠にあてはめて字を書いたらいいの?」や実際に自分が書いた字を見て「字が読めない。難しいな。」といった声があった。手話体験では、ジェスチャーでなかなか伝えたいことが相手に伝わらず、伝えることの難しさを感じた。

③整理分析

ゲストティーチャーから教えていただいたことや体験学習を通して学んだことやインターネット、図書資料で収集した情報をもとに、自分自身の考えを入れながら、新聞にまとめる。3年生に紹介するという相手意識をもって、新聞にまとめたため、3年生が読みやすいように漢字をあえてひらがなにしたり、ふりがなをつけたりした。作っている途中の新聞をクラスで一度みて、いいところを探したり、もっとこんな新聞にするといいというアドバイスを出したりした。

④まとめ・発表会

各自でまとめた新聞をクラスのみんなに紹介し、3年生にも紹介し、「福祉」についてたくさんの人に知ってもらう機会を作った。

⑤成果と課題

たくさんのゲストティーチャーに来ていただき、話を聞くだけでなく、実際に体験しながら学ぶことができたので、子どもたちにとってより「自分たちにできることは何か」という思いを高めることができた。また、普段から福祉についての関心が高まり、総合的な学習の時間ではない国語科の学習において図書室で本を探しているときにも「先生、福祉について書かれている本あったよ」と声をかける子どももいた。子どもにとって福祉を考える大きなきっかけになった。しかし、たくさんのゲストティーチャーに来ていただいたが、子どもたち同士で学んだことを深め合う時間が少なかったことが課題である。体験ばかりになってしまい、体験して感じたことや考えたことを振り返りに書くだけになってしまっており、自分の考えを友達に発信する場が少なかった。また、新聞のまとめ方が、ゲストティーチャーから教えていただいたことをそのまま書いている子どももいたので、自分の言葉を使ったり、その体験を通して考えたことや感じたことを書いたりできるような声かけや働きかけができるとよかったと思った。1学期の総合的な学習の時間の成果と課題を今後の学習に生かしていきたい。

来年度の活動計画

第4学年「人にやさしい城北のまち」

1学期 城北ふくし調査隊

・身体が不自由な方の暮らしや考え、思いを聞き、自分たちにできることは何かを考える。実際に身体が不自由な方から話を聞いたことやアイマスク体験や車いす体験をして感じたこと、考えたことを発信する。

2学期 城北かんきょう調査隊

・ごみ問題の実態や地域環境の現状調べを通して、環境問題に関心をもち、自分たちの暮らしの課題は何かを考える。さらにその課題に対して地域の環境を守るために自分たちには何ができるかを考え、自分の生き方を見つめる。

3学期 誰もが住みよい町 城北

・地域のよいところや課題を見付け、プログラミング的思考を取り入れ、自らの考えを発信する活動を通して、よりよい町づくりについて考える。