2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解

本校は、「ふるさと城北のよさに気付き、語れる子ども、地域に貢献できる子どもの育成」を学校理念として、ESDを地域におけるふるさと文化の継承の絶好の機会と捉え、ESDの実践を通してふるさとを誇りに思う心の育成と実践力の向上を目標とした。
具体的には、生活科・総合的な学習の時間を窓口とした校内研究のテーマ「主体的・対話的で深い学びが実感できる探究的な学習の創造」を柱に、(1)地域の伝統文化に係わる学習、(2)伝え合う力を高めるための言語活動推進教育、(3)住みよいまちづくりに係わる地域の方々との交流活動、(4)地域を越えた世界遺産や地域の文化財等に係わる交流活動を行った。
(1)地域の伝統文化に係わる学習
総合的な学習の時間を使って、地域の自然環境や文化財の見学活動を通して、地域から学ぼうとする郷土への心情や愛着心を育むことをねらいとし、学年ごとのテーマに応じて地域を探訪した。例年であれば、全校児童がたてわり班で地域をまわり、6年生が中心となって、下級生に地域のよさをわかりやすく伝える活動を行っているが、本年度は感染症対策のため、全校でのふるさと探訪が実施できなかった。しかし、学年ごとに内容を絞って活動したことで、より具体的に話を聞くことができ、ふるさとを知るよい機会となった。
(2)伝え合う力を高めるための言語活動推進教育
ふるさとの伝統や文化を知り、後世に引き継いでいくため、得た知識をもとに、自分たちの考えを練り、思いを効果的・的確に伝えていくことが必要であると考え、毎朝の「きらりタイム」で、音読活動・書く活動・おはなし活動など伝え合う力の育成を目指して取り組んだ。おはなし活動では、担当教員やおはなしボランティアの方々に読み聞かせをいただき、お話を楽しんだり、ブックトークを聞いたりする活動に取り組んだ。
(3)住みよいまちづくりに係わる地域の方々との交流活動
生活科では、昔の遊び体験やスクール農園での栽培活動などで地域の方々に教えていた だきながら、交流を深めることができた。また、総合的な学習の時間の取組では、地域を巡って、地域の自然環境や社会活動、文化遺産等について専門の方からお話をうかがい、誰もが住みよいまちづくりについて考え、地域のよさを生かしていくために積極的に関わろうとする心情や態度を養うことができた。また、本年度は、たくさんの出前講座をいただき講師の方々からお話を聞いたり、実際に体験したりすることができ、彦根仏壇の伝統技術や琵琶湖の自然を生かした取組、未来型の自動車の生産等、多くの事柄について学びを深めることができた。また、地域の方々の思いにふれ、今後も交流を続けることで、地域を守り続けてこられた方々の思いに迫ることができると感じた。
(4)地域を越えた世界遺産や地域の文化財等に係わる交流活動
・奈良市立飛鳥小学校との交流を5月に予定していたが、残念ながら実現することができなかった。交流活動については、次年度以降も実施していきたいと考えており、修学体験活動の機会を生かした奈良公園内でのふるさと紹介の交流活動を実施することで、互いのふるさとのよさを知る機会としていく。
・校区内にあるミシガン州立大学彦根校の方々との交流活動を実施した。アメリカの言葉や習慣、文化に関する話を聞き、ワークショップなどで児童は楽しみながら外国文化にふれ親しむことができた。本校では、毎日午後の授業前に英語に慣れ親しむ時間をとっているが、自分たちの話す英語が伝わることにも嬉しさを実感していた。

来年度の活動計画

・6年生の修学体験学習で、奈良市立飛鳥小学校の児童と、奈良公園内で互いのふるさとの歴史文化や自然環境について交流を行い、コミュニケーションを図る。
・6月ごろに「ふるさと歴史探訪」を実施し、全校児童が縦割り班に分かれて、校区の歴史遺産や優れた自然環境を巡り、ふるさとのよさを知る。
・年間を通じて、国際理解のための交流活動の機会をもち、お互いの文化についての理解を深めたり、コミュニケーションを図ったりする。