2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 減災・防災, 環境, 文化多様性, 国際理解, 人権, 福祉

本校は,総合的な時間を「i学習」と呼び,ESDの視点で実践を行っている。
目的としては,
①さまざまな活動や体験を通して,自分と地域・人・自然とのかかわりに関心をもち,自ら考え,判断し,行動する力を育てる
②学び方やものの考え方を身につけ,問題解決に進んで取り組む態度を育て,自己形成にむけて見方・考え方を養う
である。
具体的には,「温かい町 岩西」「住みやすい町 岩西」「美しい町 岩西」の3つの領域を柱に,
 ①地域にかかわる活動
 ②福祉にかかわる教育
 ③自分自身にかかわる学習
 ④国際理解にかかわる学習
を行った。
地域にかかわる活動(3年)

「岩西よいとこ大作戦!」というテーマで,自分たちの住んでいる岩西校区のすてきなところや人,もの,自然について調べた。

活動を通して,子どもたちは岩西校区を好きになり,そこに生きる自分たちも大切だという心も育てた。

 14件の地域の方へのインタビューを6月,10月の2回に分けて行った。子どもたちは,インタビューを繰り返すことで,地域の人がどのような気持ちで活動してくれているかを知ることができました。

子どもたちは,主体的に学習することで,学んだ内容を他学年や保護者にも自分たちが知ったことを伝えたいという思いがわきあがり「岩西よいとこ発表会」をすることになった。

2年生の子や保護者,地域の方に,岩西校区のすてきなところや人,もの,自然を紹介することができた。

 また,地域の人たちの姿から,自分たちも岩西のためにできることを実践したいという気持ちをもった。そこで,岩西のために自分たちが行動する「岩西よいとこ大作戦」を開始した。2つのグループに分かれ,自分たちにできることを探し,計画を立て,実践をした。

福祉にかかわる活動(4年)

 隣接する豊橋特別支援学校との交流を継続的に行った。体の不自由な子たちを前に,子どもたちはどうかかわっていけばいいのか不安を感じていた。しかし,交流を通して子どもたちは,違いはあってもみんな大事な一人の人であることを感じた。そして,友達や支援学校の子はもちろんどんな人にもやさしく接していくことの大切さに気づくことができた。

自分自身にかかわる学習(5年)

「『みらいへのつばさ』~大人になるってどういうこと?~」というテーマで,自分自身の姿を見つめなおしたり,どんな大人になりたいかを考えたりする活動を行った。大人になるためには,どんなことが必要かを考えた児童は,地域の人へのインタビューを行った。大人へのインタビューを通して,仕事の大切さを感じ,大人はどのような思いで働いているのか実感することができた。

 また,仕事をするために必要なことを友達と考えることで,大人になるまでにいろいろな力をつけなくてはいけないことに気づき,普段の自分の行動を見直すきっかけとなった。

国際理解にかかわる学習(6年)

「すべての人にやさしい岩西に」をテーマとして,同じ学年にいる外国籍の子たちに目を向け,住みよい町にしようという活動を行った。

 学級にいる外国籍の子が普段どのように生活しているのかを考え,外国籍の子たちにインタビューを行った。また,文化が違うことによって困っている子が多くいることに気づくことができた。さらにポルトガル語による授業を受けることで,外国籍の子たちがあまりにもつらい生活をしたのだと強く感じ,自分たちにできることが何かを考えるきっかけとなった。そして,岩西のために自分のできることを考え,実践した。

来年度の活動計画

①本校のESD教育について,目ざす子ども像や目標とするところのビジョンについて全職員で話し合い,検討を重ねることで思いを共有する。
②ESDカレンダーを教育課程の見直しとともに,リニューアルし使いやすいものにする。
③地域のよさを生かした単元を構想し,子どもが自ら課題を見つけ,解決する力をつけるために,授業の中でどのような支援をしていけばよいか模索する。