2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 平和, 人権, 福祉

本校は,総合的な時間を「i学習」と呼び,ESDの視点で実践を行っている。
目的としては,
① さまざまな活動や体験を通して,自分と地域・人・自然とのかかわりに関心をもち,自ら考え,判断し,行動する力を育てる
② 学び方やものの考え方を身につけ,問題解決に進んで取り組む態度を育て,自己形成にむけて見方・考え方を養う
である。
具体的には,「温かい町 岩西」「住みやすい町 岩西」「美しい町 岩西」の3つの領域を柱に,
①地域にかかわる活動
②福祉にかかわる教育
③自分自身にかかわる学習
④住み続けられるまち岩西
を行った。

1 地域にかかわる活動   (3年生)

「岩西よいとこ大作戦!」というテーマで,自分たちの住んでいる岩西校区のすてきなところや人,もの,自然について調べた。活動を通して子どもたちは,岩西校区を好きになり,そこに生きる自分たちも大切だという心も育んできた。

地域の方へのインタビューを行いたかったが,コロナウイルス感染症対策のため,インタビューは取りやめた。その代わりに,家族や上級生,タブレットなどから情報収集を行い,自分の調べたものを紙面にまとめた。

岩西校区には,すばらしいものが多くあることを発見した子どもたちは,岩西校区をよりよくしたいと考えた。そのためにはどのような活動をすればよいのか考え,実行することができた。

 

2 福祉にかかわる活動   (4年生)
「福祉~自分にはどんなことができるのかな」というテーマで,福祉に関わる学習をすすめた。パラリンピック選手をはじめとする障がいがある人たちの生き方から,体が不自由でも懸命にがんばる姿勢の尊さを学んだり,車いす体験を通して,障がいがある人に対してどんなサポートが必要なのかを考えたりした。学習を通して,障がいがある人の気持ちを大切にし,その場の状況に応じた支援をしていきたいという思いを深めることができた。また,高齢者など,社会的に立場の弱い人たちへの支援の在り方を考えるなど,視野を広げるきっかけとなった。

 

3 自分自身にかかわる学習 (5年生)
「『みらいへのつばさ』~大人になるってどういうこと?~」というテーマで,自分自身を見つめ直したり,どんな大人になりたいかを考えたりする活動を行った。大人になると働かなければならないと考えた児童は,家族へのインタビューを行った。大人へのインタビューを通して,仕事の大変さを感じ,大人はどのような思いで働いているのかを実感することができた。
また,仕事をするために必要なことを友達と考えることで,大人になるまでにいろいろな力をつけてなくてはいけないことに気づき,普段の自分の行動を見直すきっかけとなった。

4 住み続けられるまち岩西(6年生)

「住み続けられるまち岩西」をテーマとして,6年生までに学習してきたことをふり返り,子どもたちは「岩西のよさ」について考えた。

これまでの学習から,岩西校区を作り上げてきた先人の働きに気づいたり,支援学校の子や外国籍の子たちが住みやすいまちであってほしいと考えたりするようになった。そして,この岩西がこれからも住み続けられるまち,さらに住みやすいまちになってほしいという思いをもった。その中で世界的にも岩西と共通の願いや課題があり,それに向けて取り組んでいること(SDGs)に気づいた。この学習で学んだことや考えたことを発表したり,自分でできることを考えて実践したりした。

来年度の活動計画

① 本校のESD教育について,目ざす子ども像や目標とするところのビジョンについて全職員で話し合い,検討を重ねることで思いを共有する。

② ESDカレンダーを教育課程の見直しとともに,リニューアルし使いやすいものにする。

③ 地域のよさを生かした単元を構想し,子どもが自ら課題を見つけ,解決する力をつけるために,授業の中でどのような支援をしていけばよいか模索する。