2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 平和, 人権, 減災・防災, 世界遺産・地域の文化財等

本校は,「進んで学ぶ子,仲よく助け合う子,たくましく元気な子」を教育目標として、

ESDを「地域とともに磯辺を見つめ,学び,考えよう」と捉え,ESDの実践を通して,コミュニケーション能力,課題解決・追究能力,情報発信能力の力の育成を目標とした。

具体的には,総合的な学習や生活科を中心に,地域との関連性や地域の特色を柱に,①地域と取り組む防犯・防災活動,②老人クラブや福祉施設など地域各種団体との交流,③地域の歴史や文化にふれる活動を行った。

① 地域と取り組む防犯・防災活動

6年生は「総合的な学習で「セーフティ磯辺」をテーマに防災学習に取り組んだ。地域の方と調査活動を行ったり,地域防災について地域の方を招いてディスカッションをしたりした。そして,学習したことを基に,校区の防災マップ作りを行い,その成果を再度,地域の方を招き,学びの発信を行った。

子どもたちの学習の流れとして,はじめに,災害とは何か,校区の中に危険な場所はないか,特に登下校の通学路を中心に話し合いをもったことで,自分たちの校区の防災について見つめることができた。さらに地域の方と一緒に校区内の町歩きを行い,より具体的に危険個所を見つけたり,防災マップ作成や情報発信する場を設けたりしたことで,コミュニケーション能力,課題解決・追究能力,情報発信能力を育てることができた。

② 老人クラブやデイサービスなど地域各種団体との交流

 「行ってきます!」生活科の授業で2年生の大きな挨拶の声が学校に響いた。子どもたちが心待ちにしていた,サツマイモの苗のつる差しの日。学校の近くの畑に植え,11月に大きく育ったサツマイモを収穫した。「上から土をかけようよ。」「もう少し深く入れた方がいいよ。」など,声をかけあったりする姿があった。老人会の方の優しい言葉がけで,自信がなく不安そうな子どもたちもつる差しに夢中になっていった。子どもたち,老人会,ママの会と三世代で一緒に活動ができ,貴重な時間をもつことができた。その後,サツマイモの世話の仕方,観察の仕方など,課題を見つけ,それぞれが意欲的に学習に取り組む姿が見られた。

5年生では「ハートフル磯辺」を合言葉に,校区にある障碍者福祉や高齢者福祉について調べ,体験する活動を行った。磯辺の地域福祉について考え,地域の高齢者との交流を通して,すべての人が住みやすい町とは何かを考えることができた。

③ 地域の歴史や文化にふれる活動

1年生では,お年寄りから学ぶ昔遊びの会を行った。昔遊びを教えていだだくことを通して,昔遊びの楽しさを味わったり,説明や指示をしっかり聞いたり,わからないことを質問したりして,遊びを深めることを目標にした。さらに,学んだことを保育園の子たちに発表する場をもった。当日は80名ほどの園児が来校し,1年生の作成した昔のおもちゃの発表を聞いたり、一緒に遊んだりする姿が見られた。3年生は,校区のキャベツ栽培をしている農家の方を招き,畑のつくり方から世話の仕方を学ぶ学習を進めている。4年生は,本校にあるムクロジの木についての総合的な学習を展開した。ムクロジに詳しい方を招き,自分たちが調べてきたことの発表やムクロジの話を聞く交流会をもった。

6年生は,社会科の戦争の歴史学習において,豊橋ユネスコ協会の方と豊橋
の戦争遺跡について交流会をもった。豊橋公園に歴史の証人として今も残る当
時の遺跡の紹介を受けた後、各グループに分かれて,戦争の悲惨さ,命の大切
さについて話し合った。

来年度の活動計画

基本的に30年度の学習内容を基本として,活動計画を練っていく。ただし、以下の2点は抑えておく。

①地域を題材とした体験的な学習の継続

 地域に関わる教科・領域について,単元構想を立てると共に,そこに関わる教材の開発及び整理・保存することで,人・もの・ことなど地域資源の継続的な有効利用を目指す。

②地域の人材を活用した教育活動の推進

 地域を巻き込んで実施することで,社会に開かれた学校を意識する。地域ボラ
ンティアの学校参加,子どもの地域ボランティア活動を通して,地域のさらなる
関わりや地域の一員として、地域に対する愛情を高めていく。