2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 減災・防災, エネルギー, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 人権, ジェンダー平等

今年度、本校では「持続可能な社会の実現を目指して、積極的に人、社会、自然とかかわり、行動できる力を育むこと」をESDの目標とした。
具体的には、人権教育、防災教育、日本の伝統文化教育を柱に、①学校独自の「稲城三中ESDテキスト」を用いた学習、②障害者理解に係る教育、③地域防災に係る教育、④日本の伝統文化に係る教育等を行った。

①学校独自で作成した「稲城三中ESDテキスト」を用いた学習
本校では、ESDを体系的に指導することができるようにするため、各教科や道徳、学校行事等のESDに係る内容が「人権」「環境エネルギー」「伝統文化」「国際理解」「防災」の五つの項目ごとにまとめられた「稲城三中ESDテキスト」を活用した教育活動を実践している。なお、本テキストの内容は定期的に見直し、工夫・改善を図っている。

②障害者理解に係る教育
ESDにおける人権教育とオリンピック・パラリンピック教育の障害者理解を関連させ、11月に公益財団法人日本補助犬協会の安杖様と南雲様を本校に招き、補助犬の実態や、補助犬の活躍を実演を交えながら講演していただいた。障害者の生活をサポートする補助犬たちの様子や、手話などを教えていただき、バリアフリーの意識が生徒に広がった。
また、2月に車椅子ラグビーの選手を招いてを招いて、講演会・体験学習行う予定である。

③地域防災に係わる教育
地域防災への意識を高め、地域の中で主体的に行動できる人材を育成するため、12月に、地域防災訓練を実施した。1年生は体育館で避難所設営訓練と学校敷地内に設置された災害用の井戸の利用訓練、2年生は三角巾や止血体を利用した応急救護訓練、3年生は炊き出し訓練と放水訓練に取り組んだ。生徒たちは、訓練を通して、稲城市消防本部や、地域の自治会組織、日本赤十字社、本校PTA及びOBなど、有事の際には地域防災の中核となる大人との連携体制について学ぶとともに地域の共助の担い手となるための具体的な行動内容について理解を深めた。

④日本の伝統文化に係わる教育
日本の伝統文化を学びながら他国の伝統文化と比較することで「国際理解」にも繋がるとの視点に立って、以下の取り組みを行った。
家庭科の授業では、日本の伝統的な衣食住などについて学習を進める中で、地域の方を多数招き、実際に浴衣の着方やたたみ方などを地域の方から教わる浴衣着付け体験を実施した。
音楽科の授業では、日本の伝統楽器である箏の演奏に取り組んだ。
美術科の授業において、地域の方を講師としてお招きし、和菓子作りを行なった。

来年度の活動計画

2020年度(令和2年度)は今年度の活動を基本としつつ、SDGsに関して校内研修で理解を深め、すべての授業で幅広く取り組めるようにする。
地域防災に係わる活動については地域の協力を得ながら実施していく。
日本の伝統文化に係わる教育については、着付け体験、和楽器体験、和菓子作り体験以外にも、1年生の野沢宿泊体験、2年生のフィールドワーク(校外学習)や3年生の修学旅行などで、取り組み幅広い学習を行う。