2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

国際理解, 人権, 福祉

 本校は、ユネスコスクールの拠点校として、「Global Well‐Being(地域・国際社会の中で共に幸せに生きる)」、地域社会の持続的な発展に貢献するために、国際理解教育、福祉教育に取り組んでいます。

 ESDの実践を通して「自ら生き方を見つめ、考え、これからの変革する社会に対して柔軟に対応するとともに、グローバルな視野をもって、未来を切り拓こうと努力し、行動できる生徒の育成」を目標としました。具体的には、①国際理解教育、②福祉教育、③人権教育に関する学習を行いました。

① 国際理解に係わる学習

<1年生 「服のチカラ」プロジェクト>

1年生は、昨年度に引き続き「総合的な学習の時間」を活用して、ユニクロ「服のチカラ」プロジェクトに参加しました。服の回収活動の際は、掲示物をつくったり、呼びかけを行ったりすることで、1枚でも多くの服を回収することができました。また、先輩方や先生にも協力を依頼しました。1か月ほどの活動の中で、1,811着の子ども服が集まり、世界中にいる難民の子どもたちに送ることができました。

<2年生 ニュージーランド研修に向けた学習>

次代を担う生徒を海外に派遣し、その国の自然、生活、文化、福祉、歴史産業に接することによって、諸外国に対する理解と国際協調の精神を養成し、国際感覚の高い青少年の育成を図ることを目的とした池田町の事業です。2年生の10名が、2019年2月に1週間の研修をしてきました。

<全校  ペットボトルキャンプ回収>

 1日4,000人。発展途上国の子どもたちは、ワクチンがないために、命を落としている。そんな実態から私たちにできることはないか考え始めたのが、ペットボトルキャップ回収です。2019年10月から始めた活動ですが、これまでに20,149個のキャップを集めることができました。誰かがたくさん持ってこればよいのではなく、1つでもいいからみんなが参加する活動としてこれからも継続させていきます。

② 福祉教育に係わる学習

池田中学校では、福祉教育の中で「他者の立場や心情を思いやり、互いに支え合う心や態度を養うことボランティア活動等に参加することを通して、共に幸せに生きていく喜びを感じる心」を育てることを目標としています。今年度も特別養護老人ホームの方に福祉講話をしていただき、私たちに何ができるかを考えることができました。また、地域のボランティア活動にも積極的に参加しています。地域の祭りや運動会、高齢者福祉施設での活動や、クリーン活動や間伐体験など様々なボランティア活動に、多くの生徒が積極的に参加をしています。

③ 人権に係わる学習

 人権週間には、毎日資料(人権に関するもの)を読み、感想を交流することで、人権感覚を見直すことができました。また、ひびきあいの日には、人権集会を行い、サリドマイドによる薬害被害者の増山ゆかりさんを講師に招き、講話をしていただきました。今後も正しい人権感覚をもち、誰もが安心して生活できる社会を目指していきます。

来年度の活動計画

 来年度も、本年度の活動の流れを継承し、国際理解教育と福祉教育を中心にして活動をしていく予定である。国際理解教育については、ユニクロ「服のチカラプロジェクト」、「ニュージーランド海外研修に係わる活動」への参加・交流、「ペットボトルキャップの回収」を継続する。また、外国の方と直接触れ合う機会をさらに追加し、世界の状況や問題について理解すると共に、問題の解決に向けてどんな行動をするべきかを考え実践していくことのできる生徒の育成を目指していきたい。

 福祉教育については、福祉講話、福祉体験授業、職場体験などの活動を中心にして、身の回りにある問題について理解すると共に、身近なところから自分たちにできることは何かを考えて行動できる生徒を育成していけるようにしていきたい。