2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 気候変動, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費

本校は「自立貢献」を教育理念として、ESDの視点を重視する教育活動を展開することにより、人格の発達や自律心、判断力、責任感などの人間性を育むとともに、他人との関係性、社会との関係性、自然環境との関係性を認識し、「かかわり」「つながり」を尊重し、一人ひとりが持続可能な社会の担い手となる力を育むことを目標とした。今年度は「三大プロジェクト」として次の活動に取り組んだ。
1.市ケ尾ユースプロジェクト
2017年度、横浜市青葉区とNPOで立ち上げた「まちの未来プログラム~市ケ尾ユースプロジェクト」の活動では、自分たちが暮らすまちの魅力アップやまちづくりの課題解決に取り組んでいる。「地域の中にある学校」という視点で、地域に住む豊かな経験をもつ大人や高校生と協働することで課題解決に向けた手立てや方法を主体的に考えられるようになった。今年度は「高齢者や障がいのある方との接し方、まちの安全、いじめ」というさまざまな課題を解決しようとアイデアを出し、行動に移している。いじめ問題に取り組んだチームは小学校での出前授業にも取り組み、小学生、中学生ともに、お互いに大きな学びとなった。
2.市中オリジナルマイバッグプロジェクト
昨今、世界で大きな問題となっている「海洋プラスチック問題」について、学活や道徳、各委員会活動の時間を使ってさまざまな角度から学習し、全校生徒で今起きている課題を共有することができた。全校生徒の一人ひとりが「中学生である自分たちにできることは何か」を考え、レジ袋の削減を取り上げることにしマイバッグの製作に取り組んだ。このバッグは、SDGsアシストプロジェクトの助成を受け製作し、全校生徒に配付した。自分たちの身近にある環境問題を「自分事」としてとらえ、行動に移している。
3.アートマイルプロジェクト
多様な文化をもつ国と協働学習に取り組む「アートマイルプロジェクト」に参加し、ケニアの高校生と「海洋プラスチック問題」について学習をすすめた。テレビ電話をとおしてお互いの国を紹介する中で、文化や考え方の違いに気づくことができた。お互いの学びの成果を壁画であらわした。

来年度の活動計画

ユネスコスクールとして、平和学習やESDの視点から持続可能な社会の実現に向けて、引き続きさまざまな取り組みを継続していく。
昨年度取り組んだ「市中オリジナルマイバッグプロジェクト」を、校内だけでなく地域へも広げていきたい。海洋プラスチック問題はまだまだ深刻な状況にある。引き続き学習をすすめ、「自分事」としてとらえ続けられる生徒の育成に力をそそいでいきたい。2019年度末に設置される屋上ソーラーパネルを有効利用し同じ環境問題である「エネルギー問題」にも目を向け、まずは学校生活から排出されるCO2について知り、自分たちにできることを考えさせていきたい。
また、「防災問題」や「人権問題」にも考えを深められるような取り組みを実践したい。今、世界が抱えている課題は多岐にわたる。それらの課題に生徒自らが関心をもち、行動に移せるような工夫を実践する予定である。