2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 気候変動, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費

本校は、「自立貢献」を学校理念として、ESDの視点を重視する教育活動を展開することにより、人格の発達や自律心、判断力、責任感などの人間性を育むとともに、他人との関係性、社会との関係性、自然環境との関係性を認識し、「かかわり」「つながり」を尊重し、一人ひとりが持続可能な社会の担い手となる力を育むことを目指した。今年度は、①「生徒会本部役員を中心とした委員会活動」②「市中オリジナルマイバックプロジェクト」③「各教科におけるSDGs達成に向けた授業づくり」として次の活動に取り組んだ。
① 「生徒会本部役員を中心とした委員会活動」
本校では、「市中から世界を変えよう!」を合言葉に、委員会活動を展開している。今年度は、企業と連携し、環境委員会が、「石けん教室」として、地球環境への影響に配慮した取組を学んだり、図書委員会で「Life with Reading ~読書の秘訣~ 創造的読書のパターン・ランゲージ」(ワークショップ)に取り組み、質の高い読書の方法などについて学んだりした。生徒会本部役員は、SDGsを取り組んでいる小学校とのオンラインによる交流を行った。それぞれの学校の取組などについて情報交換を行い、親交を深めるともに自分たちの取組を発信することに自信をもつことができた。
② 「市中オリジナルマイバッグプロジェクト」
生徒会を中心に3年前より「海洋プラスチック問題」の解決に向けて取り組み、自分たちにできることを真剣に考え、「市中オリジナルバッグ」を製作し、昨年度、全校生徒に配布した。今年度は、市ケ尾の町に、この活動を広める計画を立て、町内会の会合や区のイベント等に参加し、これまでの本校の取組や今、世界が抱えている問題について伝えた。その中で、この取組に賛同していただいた方々に「市中オリジナルマイバッグ」を購入してもらうことができた。「市中オリジナルマイバッグ」を市ケ尾の町の人々全体が持つことで、「プラスチック問題」の解決に向け、意識を高めていくことに貢献できた。
③ 「各教科におけるSDGs達成に向けた授業づくり」
国語科で、図書室にある本を1冊選び、SDGsとの関連を考え、紹介するポップを作る授業を行った。英語科は、朝日新聞の「169ターゲットアイコン日本語版製作プロジェクト」に取り組み、具体的行動につながる一人ひとりの心に残る日本語コピーを製作した。総合的な学習の時間では、1学年は「SDGsの理解を深める」、2学年は「身近な課題解決に向けた考え方や行動力」、3学年は「日本や世界の問題について考える」など、各学年でテーマをもってSDGsの学習に取り組んだ。SDGsの達成に向けた「今」の自分たちの意識や考えの変容に気付き、行動に移していくことの大切さを学ぶ時間となった。

来年度の活動計画

平和学習やESDの視点から持続可能な社会の実現に向けて、引き続きさまざまな取組を継続していく。
「市中オリジナルマイバックプロジェクト」を通して、子ども達は、自分たちの活動を伝えていくことの大切さに気付き、「発信したい」という意欲を高めることができた。今後も学校や地域、企業とつながりながら、SDGsの達成に向け、自分たちができること考え、実践したことを「発信していく」場を多く作っていきたい。2021年度は、SDGsを中心として取り組んでいる機関とも連携し、横浜市が推進している「木のストロー」の取組から環境、経済、社会の統合的な課題解決に向けた取組について学習していく予定である。「市中から世界を変えよう!」を合言葉に「持続可能な社会作り」のために活動する中心的な役割を担える子ども達を育てていきたい。そして、「持続可能な地域作り」の推進拠点としての役割を担えるように、子どもと大人が一緒に学びを続けていく。