2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困

本校は、「自主創造-くらしをみつめ 追究する子ども-」を教育目標に掲げている。「追究」とは、生きることそのものであり「子どもが身の回りの人、自然、文化、社会などの対象に出会うか、あるいは何らかの出来事との出会いによって、自己の在り方をみつめ、見直し、生きる構えを深めていくこと」と考えている。この考えは、SDGs、ESDの考え方「持続可能な社会の実現を目指し、子ども一人一人が世界の人々や将来の世代、また、環境との関係性の中に生きていることを認識し、よりよい社会づくりに参画するための力を育む教育を展開する」と目指す方向は同じであると考えている。そのため、子どもが一日のくらしを送る中で、各種教育活動(朝活動、くらしの時間、授業、自主活動、地域活動)を一連のものとして意味付けながら、社会的資質や行動力を高めていく子どもを目標とした。
具体的には➀環境に係わる活動➁社会参画の基礎を養う教育➂地域とのつながりに係わる活動を行った。
➀ 環境に係わる活動(朝活動、自主活動等)
毎日の「朝活動」では、発達段階や子ども一人一人の興味・関心を生かしながら個性を発揮した活動である。身の回りの環境の維持・保全だけでなく、利用する人、目にする人の立場を考え、多くの人がよりよい生活を送れるよう創造的活動に取り組んでいる。
「自主活動」では、子ども自らの発想による子どもの手による営みの場の一つとして設けている。通学や校内の安全や挨拶をよびかける看板作りなど、子どもたちが環境に自らはたらきかけることができる時間を日々の生活の中で取り組めるよう位置付けている。
➁ 社会参画の基礎を養う教育(授業)
各学年の教科学習を基に発展的に取り組んでいる。今年度第4学年では、社会科・総合的な学習の時間「富山型デイサービス」の学習から、福祉の学習に取り組んだ。富山県から発祥した福祉施設の在り方である富山型デイサービスが創設された経緯や創設者・経営者の努力や苦労を知ったり、実際の現場を見て富山型デイサービスで生きる人々と出会ったりしたことで、富山型デイサービスのよさを感じている。一方で、富山型デイサービスを存続させていくための予算の問題や働き手不足、超高齢化社会による要介護者の増加、人々が共に気持ちよく生きる共生社会の実現等、今ある富山型デイサービスが持続的に存続していくためには、様々な問題があることにも気付いた。それをきっかけに、多様な人々が豊かにくらすための持続発展可能な社会を目指すために自分たちは何ができるか、自分が周りの人々とどう関わっていくかについて考えることができた。
➂ 地域とのつながりに係わる活動(地域活動)
年に2回行われる地域教育推進協議会を基盤にしながら、地域と手を取り合いながら学校教育の充実を図っている。新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴い、今年度は縮小して実施したが、具体的な活動として、夏休み中の各町内で近隣ファミリー活動や地域教育懇談会がある。また、三世代交流集会や敬老会、堀小ふれあいフェスティバル等の学校行事を生かしながら地域と交流する機会を設けたり、地域の人材を生かした学習を展開したりするなど、地域との交流を行っている。さらに、富山ユネスコ協会主催の事業に参加することで、子どもたちの地域の一員としての意識や態度が醸成されている。

来年度の活動計画

次年度も、継続して本校「自主創造-くらしをみつめ 追究する子ども-」の教育目標の下、日々の教育活動(朝活動、くらしの時間、授業、自主活動)を何よりも大切に進めていくことが、SDGsやESDの目指す「持続可能な社会の実現を目指し、子ども一人一人が世界の人々や将来の世代、また、環境との関係性の中に生きていることを認識し、よりよい社会づくりに参画するための力を育む教育を展開する」の具現化になると考え、進めていく方針である。