2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 減災・防災, 気候変動, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 貧困

本校は,グローバルな舞台で社会に貢献するために,深く思考し,行動できる生徒を育てることを教育目標としている。

本活動の目的は,教育目標の達成に向けて,生徒達が差異を受け入れ,相手の価値観を尊重する態度を養うとともに,「Who am I?」(自分はこれからどのような社会貢献をしていきたいのか,そのためにどのようなことをすべきか)という自分軸となる哲学を持てるマインドセットを培うため,そして,世界に貢献するという志を抱いて解決すべき課題があれば,自分が真っ先に動き出す勇気,覚悟,自信を持ってリーダーシップを取れるようになるためである。

また,この活動を通して他者と共に一つの問題に取り組み,解決や改善につながる合意を形成するためのスキルを身に付け,客観的にテーマを分析し,仮説を立てて検証するといった科学的な思考と手法を身に付けることを目的としている。

【総合的な探究の時間について】

本校では,第1学年で1単位,第2学年で2単位の探究活動を行っている。

第1学年の前半期では,自己と向き合うことから始めて社会に目を向け,SDGsと自己とのつながりを認識する。後半期に「デザイン思考」の手法について学ぶ。

第2学年では,「デザイン思考」を用いて,身近な「なぜ?」「なんとかしたい」から課題を見出し,実際にその解決策をデザインしていく。

本校は,これまでユネスコスクールとしてESDに力を注ぐとともに,姉妹校との交流を積極的に行ってきた。この礎のもと,自分たちの探究活動を自校で閉じることなく,今年度は姉妹校の一つであるハワイのアイエア高校と互いの探究活動について意見交換会を行う。令和4年度には,「地球市民」として平和や環境問題などについて協働で取り組み,アイエア高校とともに,自分たちの提言を国際的な場で発信することを実現化したいと考えている。特に「平和」の問題に関しては,現在,お互いの「平和」に対する認識の差異を受け入れたうえで「justice」について議論をし,共通の歴史教科書を編纂するために動き出しているところである。また,本校の卒業生であるこうの史代氏にインタビューを試み,高校生にもできる「平和」への取組について考えるきっかけを,生徒たち自身の手で作ろうとしている。

【国際交流について】今年度はコロナ感染拡大に伴い,実施が不可能となった。

例年の計画

6月 姉妹校の本校への受け入れ
7~8月 エリザベスカレッジ訪問。

10月 修学旅行でアイエア高校に訪問。

3月 アイエア高校を訪問。7日間アイエア高校生徒宅にホームステイし,授業や

課外活動を体験。

【姉妹校交流やエンパワーメントプログラムの活用について】

8月 エンパワーメントプログラムの実施,

中期以降 エンパワーメントプログラム参加者によるリーダーシップ

姉妹校とのペンパルアクティティ

このほか,現在,短期留学を開拓中である。

来年度の活動計画

【第1学年】視野を広げ,社会の諸課題に目を向け,自分が関わることができる課題を設定し,解決しようとする力を養う。

1 ガイダンス(4月)

2 自己と向き合う(5月)

(1)「Who are you?」

(2)これまでの自分・10年後の自分

3 社会とのかかわり(6~7月)

(1)SDGsと身近なこととのつながりについての探索

(2)現代社会とどのように向き合っていくか

4 エンパワーメントプログラム参加(8月 希望者)

5 論理的・批判的思考(9月)

(1)ものの見方考え方

(2)ディベート

6「デザイン思考」にTRY!

(10~2月)

(1)デザイン思考とは

(2)例題演習

(3)トピックを決める

(4)「共感」→「問題定義」→「アイデア」の体験

※フレームワークによる

「デザイン思考」の体験

(5)クラス内発表

7 今年度のまとめ(2月~3月) 

8 2学年研究発表会視聴(3月)

【第2学年】テーマへの視野を広げ,自分がかかわれる課題を設定して探究し,解決しようとする中で,自己の生き方在り方を考える。

1 アプローチ(4月~5月)

(1)探究のゴール,年間計画について

(2)興味関心のあるトピック。グループ編成,テーマ設定

2 課題設定~解決策の創造

(5月~9月)

(1)~(4)の繰り返しによる構築

(1)「共感」調査,分析

(2)「問題定義」

(3)「アイデア」

(4)「プロトタイプ」作成。専門家・地域・企業などへの問い合わせ

3 姉妹校アイエア高校との修学旅行での意見交換(10月)

4 「テスト」1(10月~11月)ユーザーへの検証。専門家・地域・企業との連携

5 中間発表会(11月)

6 「テスト」2(12月~1月)軌道修正。ユーザーに向けての検証

7 発表(2月~3月)

(1)校内発表会

(2)研究発表大会

第1部 アイエア高校との意見交換会

第2部 校内での発表大会

8 今年度のまとめ(3月)