2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

平和, 人権

本校は、「共生社会の中で主体的に生きる心豊かな人間の育成」を学校理念として、ESDを共生社会に生きる主体として自立的・協働的に学ぶことと捉え、ESDの実践を通してたくましい体力、創造的な思考力・判断力・表現力の育成を目標とした。

具体的な内容としては、平和・人・命を柱に平和に係わる学習を行っている。

低学年における平和・人・命に係わる学習

小学校低学年(1・2年生)においては、生活科を中核とした合科・関連的な学習を構成し、自分の誕生の頃をふり返ったり、当時の家族の思いや具体的なエピソードを聞いたりする活動に取り組んだ。1年生は「学校探検」で2年生と共に活動したり,2年生は「町探検」で地域の人との関わりを大切にしながら活動したりと「自分と身の回り」を基軸とした空間・時間から平和・人・命を実感できる活動に取り組むことを大切にしている。

中学年における平和・人・命に係わる学習

小学校中学年(3・4年生)においては、国語科の戦争文学作品から学んだ戦争の悲惨さや平和への願い、本校の様子と関連づけながら、戦時下に広島市で実際に起きた出来事や復興にかけた人々の努力や思いを知る活動に取り組んだ。3・4年生では、1・2年生での「自分と身の回り」という空間や時間の幅を広げ、平和・人・命について考えや思いを深めたり広げたりする活動を大切にしている。

高学年における平和・人・命に係わる学習

小学校高学年(5・6年生)においては、平和都市広島を基軸としながら長崎・沖縄とさらに空間や時間の幅を広げていく。これまでの学習経験を生かして、5年生の「ヒロシマ-平和学習」では、保護者とともに平和公園の資料館を訪れ、証言者の話を聞いたり、自ら設定した課題について調べたりして戦争の悲惨さと復興の力強さを学ぶことができた。

6年生の「旅の学習」において、沖縄本島中部の伊江島での民泊体験を通して直接戦争体験を聴いたり、ひめゆり平和記念資料館や糸数アブラチガマを見学したりすることで、広島で学んできた平和学習と繋げ、平和の尊さや平和を継続させていくための努力について考える機会にする。

全校での取組

こうした学習活動や体験をもとに、世界で起きていることに目を向け、児童会の運営委員が中心となって、調べたことを発表する場を設けてユニセフ募金の活動に取り組んでいる。

来年度の活動計画

「共生社会の中で主体的に生きる心豊かな人間の育成」を学校理念として、ESDを共生社会に生きる主体として自立的・協働的に学ぶことと捉え、ESDの実践を通してたくましい体力、創造的な思考力・判断力・表現力の育成をめざして取組を行う。

具体的には、平和・人・命を柱に、直接体験の活動から得られる実感に支えられた平和・人・命に係わる学習を行う。

低学年では、自分と家族・学校や学校の周りという身近な範囲での平和・人・命を学習する。中学年では、戦争の時代があったこと、その時代の学校の様子や広島で起きたこと、そこから立ち上がった人々の努力や生きようとする力強さに気づくような探求的活動を行う。

高学年では、広島だけでなく長崎や沖縄に空間軸を広げて戦争や被爆の実相について学び、命の尊さを知り、平和を願う心を育てる活動にしていく。