2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 福祉, 持続可能な生産と消費, その他の関連分野

本校は,「様々な文化や人との関わりをとおして,相互理解を深めながら共生することができる生徒の育成」を活動テーマとしている。地域では公民館を拠点として子供の読書活動に力を入れており,ボランティアが小学校や中学校を訪れ,児童生徒に本の読み聞かせ活動を行っている。本校においても開校以来,家庭科の時間に生徒が絵本を制作し,近隣の幼稚園や保育園に出向いて読み聞かせを行っている。生徒は絵本の制作と読み聞かせを通して,自己の成長を振り返り,家庭や家族,幼児とよりよく関わろうとする実践的態度を身に付けていく。
また,誰でも気軽に社会貢献ができるように,生徒会の専門委員会を中心にエコキャップ運動や募金活動,テトラパック回収を展開している。加えて3学年では総合的な学習の時間にキャップハンディ体験を行っており,様々な活動を通して福祉の心を育むことを目指している。こうした活動を切り口として,子供の成長,人権,福祉,環境問題など,世界で起きている様々な問題とその解決に向けて,他者と協働して取り組んでいこうとする実践的態度と資質・能力の育成を目指す。

①絵本作りと保育園実習
本校では開校当初から家庭科の授業において,生徒全員が1冊のオリジナル絵本を作る活動を行っている。今年度も,様々なテーマで工夫を凝らした作品が出来上がった。今年度は,自分の絵本を持参して地域の保育園を訪問し,園児に読み聞かせをすることができた。
②生徒会によるリサイクル運動の展開
生徒会執行部が中心となり,リサイクルで発生する利益を発展途上国の子ども向けワクチン代として寄付することを目的とし,全校生徒にペットボトルキャップの回収を呼びかけ「エコキャップ運動」を行っている。また,保健福祉委員会によるテトラパック回収など,リサイクル運動を広げることができた。
③ボランティアによる体験活動
1年生は地域ボランティアによる「本に親しむ会」で,読み聞かせを体験し,読み聞かせに適する本や読むポイントを学んだ。また,一人一人が地域ボランティアの方々にお礼の手紙を書いて,感謝の気持ちを伝えることができた。3学年では,視覚が不自由な状況で新聞を読む体験をすることで,社会の中で互いに助け合いながら生活することや,他を思いやる気持ちの大切さを再確認することができた。また,救急救命の講習も行い,自らが社会に果たす役割について考える機会となった。

来年度の活動計画

昨年度まで新型コロナウイルス感染の影響で,多くの行事や交流活動,外部団体と連携した活動を行うことができなかった。しかし,今年度は感染状況を確認しながら,本来の形での活動を少しずつ再開することを目指した。
また,委員会活動でSDGsの啓発活動を継続して行うことで,SDGsについて考えることがより身近になってきた。今後は,相互理解と協働を活動の軸とし,SDGsの視点からこれまでの教育活動を見直し,明確にSDGsと関連付けることで,さらに充実した学習活動にしていきたい。