2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

国際理解

本校は、「確かな学力と豊かな心を育み、未来を健康でたくましく生きぬく児童の育成」を学校目標に掲げ、教育活動全体をESDの視点から捉え直し、主に授業研究や国際理解教育を通して、持続可能な社会の担い手の育成を図ってきた。児童に身につけさせたい力として、特に批判的に考える力(批判)、コミュニケーションを行う力(伝達)、つながりを尊重する態度(関連)、他者と協力する態度(協力)に重点を置いてESDの実践を行った。
本年度は、国語科の授業実践を通して「批判」の力の育成を図り、国際理解教育を通して「関連」・「伝達」・「協力」の力(態度)の育成を図った。

① 国語科の授業実践

 本年度の研究主題を、「協同して課題を解決し,互いに認め合う子どもを育てる~『批判』に視点を当て,『子供の論理』で創る国語科授業づくり~」とし,ESDにおける「批判」の力の育成を図った。児童たちが論理的・多面的に説明文を読み取り、根拠をもって意見交流をしながら、主体的に学習課題に取り組む姿を目指して授業研究を行った。

②国際理解教育
 本校は毎年海外からの団体を受け入れており、本年度はメキシコのオリンピック選手団や韓国の学生を招き、歓迎セレモニーや児童との交流を行った。外国の人と触れ合い、異文化を知ることで、多様性を理解させたいと考えている。
 本校では国際理解教育を、生活科(低学年)、総合的な学習の時間(中・高学年)に位置付け、海外からの視察団との交流だけでなく、姉妹校を締結しているオーストラリアのピンパマ小学校と、毎年学年間で交流を行っている。
 本年度は、学習活動の映像や作品、手紙の交流などを行った。また、8月には本校の教員がピンパマ小学校を訪れ、児童や教員達と交流し、ピンパマ小学校の実態について理解を深めるとともに、その時の映像を本校で放送した。本校の児童は、ピンパマ小学校の児童とのつながりを意識しながら、クラスや学年の友達と協力して活動し、自国の文化について発信した。これらの活動は「関連」・「伝達」・「協力」の力(態度)の育成に繋がったと考える。

来年度の活動計画

 来年度も、「批判」・「伝達」・「関連」・「協力」の力(態度)の育成に重点を置いて、ESDの実践に取り組んでいく。
 年度初めにESDに関する理論研修を行い、全教員で共通意識をもって教育活動に取り組むとともに、ESDカレンダーの見直しをすることで、計画的・系統的にESDの実践を行えるようにする。
 また、ピンパマ小学校との交流については、本年度から教育課程での位置付けや交流の内容を明確にしたことで、スムーズな実践に繋がったが、交流方法や時期について改めて検討していきたい。