2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 減災・防災, 世界遺産・地域の文化財等, 食育, 貧困, ジオパーク

当校は「知性を広げ、望みを高くし、感受性を豊かにし、そして神を知らせる」という建学の精神の言葉をキリスト教教育の根幹においています。ESDの内容を「いのちを大切にする教育と国際的な人権感覚や平和への希求」と捉え、ESDの実践を通して「女性の生きかたや社会進出、平和で安全な社会を作るための意識向上」を育成目標としています。

具体的には「いのちの尊厳」「共生社会の形成」「平和学習」を主に立てました。(今年度はコロナ禍により国際交流に関する活動が制限されたため、平和学習に重点をおきました)

①食育に関わる授業、女性の社会進出=SDGs入門

②自然災害の知識と防災意識=長崎修学旅行

③人権と平和=世界遺産学習、高校3年卒業発表(探求学習)

④姉妹校提携の拡大=国際理解担当教員

①中学1年生の総合的な学習の時間で、収穫感謝礼拝では、世界の食料廃棄量について生徒の関心をひろめ、集められた食べ物を大阪・釜ケ崎、京都・東九条の「こども食堂」に寄付する取り組みができた。中学2年生は女性のキャリア学習をねらい、本校卒業生で看護士の高橋直子さんの講演を行い、さまざまな業種に目を向けられることの大切さを知ることができた。

②長崎修学旅行(10月)において昨年と異なる活動を加味することができた。島原半島世界ジオパークに関連する「がまだすドーム」に赴き、火山大地の形成、自然の恵み、雲仙普賢岳の噴火・火砕流の恐さなどを実際に見て感じ取ることができた。

③人権と平和に関する学びとして、中学3年生は長崎修学旅行における事前学習をした。1学期は原子爆弾の非人道的な側面を学び、2学期は潜伏キリシタンの関連遺産(教会群)などを調べ発表させることで、本校らしい平和学習をより深めることができた。また高校3年生ではそれぞれ人権問題や難民、歴史認識の諸問題について基礎文献を章ごとに発表させ、その課題を発展的に捉える力を身につけようと促した。

2020年度はコロナ禍による渡航ができない状況下で、オーストラリア、台湾、韓国の姉妹校に往来することは叶わなかった。しかしオンラインでの国際交流の可能性を探り、教員の新しい働きかけによって姉妹校の拡大を進められた。中国とロシアの2校の締結を済ませ、ほかドイツ、ベラルーシ、タイとの学校と交渉を継続中である。

 

来年度の活動計画

ユネスコスクールとして掘り下げていく課題として、できるだけ生徒主体の授業に変えていくことです。NGO・NPO法人が発行する教材の中に社会領域に限らず、優れたものがあればそれを活用し、外部団体とのつながりを強化していく予定です。できれば国内外のユネスコスクールとのつながりをオンライン交流に求め、新しく実践できればと考えます。現在、計画案としているものは以下の通りです。

(1)東日本大震災(巨大自然災害)を契機とした防災に関する教育活動

(2)ボランティアマインドの育成・取り組み(ESDパスポートなど)

(3)ASP-net京都加盟校交流会(昨年中止だったので)

(4)ユネスコスクール全国大会への参加、教員のSDGsの理解促進