2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

国際理解

本校は、「不言実行・あてになる人間」を建学の精神としており、ESD学習の実践を通して、協働作業能力・問題解決能力・情報活用能力を育成し、今後一層グローバル化していく社会の中において、生徒一人ひとりが自ら考え、問題を発見・解決できるリーダーとして活躍できるようになることを目標としている。

具体的には、①異文化交流に係わる学習、②多文化共生に係わる学習を行っている。

①  異文化交流に係わる学習

<11月に来校したカナダ姉妹校からの留学生との異文化交流>

・全校生徒での歓迎会では、和太鼓部の生徒が和太鼓の演奏を披露し、3年生は音楽の授業で練習を重ねてきた「カナダ国歌」を英語で斉唱した。

・授業では、カナダ留学生の自己紹介を通してカナダ文化に触れ、日本の生徒は書道を教えるなどの交流をした。また、3年生英語習熟度別クラス(G1クラス)では、「命の価値 Life Boat」というシミュレーションゲームを通じてディスカッションをし、多様な価値観に気づくことができた。

・部活動では、アート文芸部が東海地方の郷土の菓子である「鬼饅頭」を留学生と共に作り食した。和太鼓部は太鼓の叩き方を教えた。

・3年生主催の「フェアウェルパーティー」では、全生徒が班ごとに分かれ、日本文化を伝える活動を行った。事前に準備をした「日本の踊り」、「折り紙」、「着物の着付け」をはじめとした日本独自の伝統、文化、歌などを披露した。

以上の交流を通じて、他国の文化について学ぶだけでなく、自国の文化を改めて知る機会となった。この活動は2月下旬に実施されるカナダ語学研修においても行う予定である。

 <2月下旬に実施されるカナダ語学研修での異文化交流>

現地の学校を訪れ、カナダ、日本相互に文化学習ブースを設けて、午前は日本の文化をカナダの生徒に体験してもらい、午後はカナダの先住民の文化を日本の生徒が学ぶ予定である。

②  多文化共生に係わる学習

2月下旬に実施されるカナダ語学研修に向けてSDGsの掲げる17の目標から生徒一人一人が1つを選択し、研究レポートの作成に取り組んでいる。

自然科学、科学技術に関する諸問題やカナダや民族について、さらに自分の住んでいる地域など身近なところから取り組み、現代社会の課題を知り、その課題の解決につながる価値観や行動を生み出して持続可能な社会を創造していくことの必要性を教科の学習や書籍などから学んでいる。

それら事前に学習した内容と、カナダ語学研修中のバンクーバー班別研修での現地交流やホームスティ中のインタビューなどから得られた情報をもとに考察をし、卒業研究としてまとめる予定である。

来年度の活動計画

2019年度同様の内容を計画している(新中3の担当者による)。

<目的>

(1) 中学校生活の国際理解の総まとめとして、カナダ語学研修を位置づける。

(2) カナダでの生活体験を通して、自国との相違を発見し、異国および異文化への理解を深める。

(3) カナダの人々の生活や文化に接し、国際感覚を育て、国際的視野を持つ。

(4) 姉妹校との交流により、友好を深め、多くの友人をつくる。

<準備と研修中の活動>

(1) 生徒一人ひとりが、次のことにとり組む。

 ・個人の研究テーマを設定し、テーマに基づいて日本に関する現状を調査する。テーマに基づいてカナダで調査を行い、共通点・相違点をまとめ理由を考察する。

 ・ 研修班毎にテーマを設定し、テーマに基づいて日本に関する現状を調査する。テーマに基づいてカナダで調査を行い、共通点・相違点をまとめ理由を考察する。

 ・ E-mailやクリスマスカードなどで交流をはかる。

 ・ カナダ語学研修のまとめを「旅行記」として発行する。

(2) 教科や特別活動・個別などの時間を利用してカナダについて事前学習をする。

<研究のまとめ、発表会>

(1)日本とカナダの類似点や相違点を発表する。

(2)ホームステイ中に話し合ったテーマについて発表する。

《テーマの例》

・環境問題・・・自然環境を守るためにどんなことが必要だと言われているか。

・人口問題・・・自国の中で、あるいは世界的に人口の何が問題か。

・エネルギー問題・・・電力はどのように供給されているか。

(3)多文化が共生するために、今後の持続発展社会に向けて何が必要だと考えるか、また、自分はどのようなことができるかを提言としてまとめる。