2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

本校は「A Person with Others,  A Person for Others 「他者と共に、他者のために働くことのできる人材の育成」を建学の精神としている。「共生・協働・奉仕」ができる生徒を育成し、平和な社会の構築に貢献するために、様々な教育活動を行ってきた。

授業については特に「総合的な探究の時間(中学は「総合的な学習の時間」)や「異文化理解」を中心に、平和と人権を希求する態度、地球的諸問題の理解、多面的視点と発表力の育成に注力した。

また、国際教育に力を入れてきた学校の特性を生かし、特に1)多文化『共生』社会の構築 2)持続可能な社会実現のための人材育成 をさらに強化していくことを目的とし、以下の教育活動を実施・継続している。

多文化「共生」社会構築に係わる活動

【身につけさせたい力】「地球市民としての適切な価値観(人間・多様性・環境の尊重)」「違いをもつ人々と関わるために必要なコミュニケーション力」

【本年度の主な活動】

①授業

・中学「異文化理解」:留学生との交流、日本紹介・やさしい日本語練習、高校「異文化理解」:ベトナム人技能実習生との交流(オンライン6回・対面2回)

・高校「総合的な探究の時間」:留学生によるプレゼンテーションを意識的に実施

②積極的な海外留学支援

・長期留学(令和3年度は6名、4年度は8名留学中、)やトビタテ留学JAPANへの参加支援(カンボジア、フランス、オーストラリアに派遣)

・ブータンスタディツアーをオンラインで実施 中・高生15名参加

・留学生の受け入れ(6~8か月):アジア高校生架け橋プロジェクト(令和3年度スリランカ、タイ、令和4年度 マレーシア、パキスタン)、AFS秋期留学生ホンジュラス

③体験学習

・中学校:2年ブリティッシュヒルズ研修、3年グローバルエクスチェンジプログラム、高校:1年英語科English Village国際教養大学

持続可能な社会実現のための人材育成に係わる活動

【身につけさせたい力】「必要な知識(自国理解と多文化理解、地球的諸問題への理解)」、「諸問題を「自分ごと化」し、他者と協働できる力」、「人間や社会のあるべき姿を見据え、課題を設定し解決しようとする意欲と能力」

【本年度の主な活動】

①授業

・中学校「総合的な学習の時間」:1年環境学習(野菜)、 2,3年協働・探究・発信活動、高校「総合的な探究の時間」:1年地域課題の探究と発表活動、2年「服のチカラプロジェクト」継続実施と模擬国連

②海外姉妹校との協働型環境プロジェクト

・全世界のウルスラ姉妹校約50校が参加するGlobal Education Programに令和3年10月から令和4年10月まで参加。月1回のオンラインミーティングを重ねた。

③講演・ワークショップ

・「地球のステージ(桑山紀彦氏)」を毎年実施。今年度は座談会に中高合わせて約80名が参加。

・グローバル教育講演会:はちのへ大使 メラニー・ブロック氏(メラニーブロックアドバイザリー代表取締役)講演・座談会「これからの共生社会を生きるみなさんへ」

④体験学習

・中学校:1年 社会科体験学習で岩手・宮城を訪問(環境、震災復興学習)、高校:2年 修学旅行(広島での平和学習。現地の高校生との交流も実施)

上記の活動の成果として、生徒たちは様々なコンテスト等に参加し、数多くの受賞を果たしている。(一部抜粋)

・第59回全国国際教育研究大会 高校生国際理解協力研究発表:ジャンボ国際交流部が技能実習生問題について発表 JICA地球ひろば所長賞(第1位)

・青森県高等学校総合文化祭国際理解部門において留学生との関わりや環境問題等を発表:日本語発表部門 最優秀賞、優良賞、英語発表部門 最優秀賞、優秀賞、優良賞、研究発表部門 最優秀賞(ジャンボ国際交流部)

・青森県高等学校英語暗唱・弁論大会 創作の部 優勝

・第4回ユネスコスクール東北ブロック大会 児童生徒発表:高2の総合的な探究のチームが「服のチカラプロジェクト」における課題とその解決のための試行錯誤を発表 優秀賞(第2位)

 

来年度の活動計画

 

 今年度の取り組み(特に「総合的な探究の時間」での学習内容や活動)を継続しつつ、次年度は海外姉妹校との直接交流を再開し、さらに他のユネスコスクールとの関わりを構築していく。同じ志をもつ生徒たちとの連携によって、互いに刺激し合う中で生徒たちの学びが深まるよう活動を深化させていきたい。

なお、すでに姉妹校同士で受け入れや派遣を準備しているのは以下の通りである。

・4月から1年間、タイ チェンマイの姉妹校から3名、6月台湾 花蓮の姉妹校から約15名の生徒の本校訪問を受け入れ、7月オーストラリア トゥ-ンバの姉妹校を高校生約30名が訪問、8月から1年間、台湾姉妹校から1名受け入れ、12月台湾姉妹校に本校生徒が1週間訪問予定。

また、今年度の反省として、それぞれの教科が何にどう取り組んでいるのか見えずらいという課題があがったため、相関図を作成し教科横断的に工夫し合えるようにしたい。さらにその取り組みがどう生徒たちの力になっているのかについてアンケートをとったり、パフォーマンス評価を検討したりしながら、取り組みを客観視できるよう留意していきたい。なお、次年度も活動を積極的に新聞やSNS等を通して、社会に発信していく予定である。