2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 福祉

岐阜県立池田高等学校は、「GlobalWelfare(地域・国際社会の中でよりよく生きる)」を学校理念として、ESDを地域と連携し活力ある学校づくりを進める力と捉え、地域に貢献し持続可能な社会を作る人材の育成を目標とした。具体的には、「福祉教育」、「国際教育」、「環境教育」を柱に教育活動を行った。

(1) 福祉教育 (Welfare education)

教育課程の中に福祉教育を位置づけるとともに、地域でのボランティア活動や、保育園・小中学校・特別支援学校・福祉系専門学校との連携による活動を通して、人を思いやる心や感謝する心など、福祉の心を育成している。

3年の選択科目「社会福祉基礎」では、地域にある専門学校や福祉施設の協力を得て、福祉に関わる体験的な授業を行った。また、揖斐特別支援学校との交流学習では、7月に1年生の生徒を本校に迎え、音楽と体育の授業を通して交流を深め、9月の文化祭では特別支援学校3年生の生徒が作業製品の販売を本校で行った。12月には「社会福祉基礎」選択者16名の生徒が特別支援学校を訪れ、農園芸活動を一緒に行った。

さらに、生徒の自主的な活動組織である生徒会やMSリーダーズ、ボランティア会による地域の清掃活動や保育園、福祉施設等への訪問等、年間を通して様々なボランティア活動を行なった。

(2) 国際教育 (Global education)

コミュニケーションを重視する授業や国際交流活動等を通して、他人と連携し協調する能力、プレゼンテーションの技術等を学ぶとともに、グローバルな視野をもって地域や国内外の課題に主体的に取り組み、地域社会の発展に貢献できる人材を育てることを目的に、様々な事業に積極的に参加した。

生徒たちは、「第13回岐阜県高等学校英語スピーチコンテスト」や「第44回ライオンズクラブ高等学校英語弁論大会」、池田町主催の「令和元年度池田町スクールフォーラム」に積極的に参加した。また、池田町の支援もいただき、実用英語技能検定を年3回校内で実施し、資格取得を目標に語学力の向上に努めた。さらに、池田町教育委員会主催の「令和元年度池田町中高生海外派遣事業」に本校から5名の生徒と引率教員1名が参加した。

(3) 環境・防災教育 (Environmental education)

地域の豊かな自然環境を保護する活動を通して、自然を大切にする心を育てるとともに、地域の課題を解決するために自ら進んで取り組むことのできる能力や態度を育成している。

本校科学部は、池田町教育委員会及び池田町のハリヨ保存会と連携し、池田町上にある湧水地において、環境省から絶滅の恐れのある個体群に選定された淡水魚ハリヨの生息調査や保護活動に参加し、地域行事に参加し生物多様性の大切さに関する啓発活動を行った。

来年度の活動計画

・  次期学習指導要領において、「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」が示されることも踏まえ、総合的な学習(探究)の時間に、「探求・ESD」という地域課題解決型学習の時間を設定する。自分たちが暮らす地元の課題を見つけ、地元の介護福祉専門学校の先生による演習や講義を受けたりして課題の解決方法を学び解決策を検討し、地元の池田町や神戸町や岐阜県に対し、地域を活性化させ魅力ある町づくりをするための提言を生徒自らが発信するという教育実践をしていく。

・  これまで参加してきた各種英語スピーチコンテストへの参加や、池田町教育委員会主催の「中高生海外派遣事業」へ参加し生徒の国際感覚を養う。

環境教育に関しては、引き続き科学部や家庭クラブによる環境保護の啓発活動を実施していく。