2018年度活動報告
本年度の活動内容
平和, 人権, 世界遺産・地域の文化財等, その他の関連分野
中学3年の広島への修学旅行の実施に際して、平和の問題について考え、平和の大切さを理解することに努めた。また世界遺産である宮島の厳島神社を見学し、舞楽の奉納を鑑賞して伝統文化に触れた。
また、教科横断的な指導計画に基づき、教科の授業で事前・事後学習に取り組んだ。また学級活動の時間には、ハンドブックを読み、ビデオを見て理解を深め、班で碑巡りの計画を立てるなど、事前学習に取り組んだ。
具体的な取り組みとしては、以下の通りである。
◎学年として
旅行前
*総合学習としての位置づけで、中学3年生の卒業前の時期に、平和スピーチとして全体に発表する機会を設けた。それに向けて、中学2年の三学期に全体に向けて説明をした。5月の修学旅行後に、平和スピーチのテーマを決めることとした。
*「広島修学旅行ハンドブック」を朝礼・学活を利用して読む。
*「ぼくはヒロシマを知らなかった~平和記念公園物語」(NHK特集より)を見て、碑巡りの計画を班ごとに立てる。
*「平和を求める祈り」を朝礼時の祈りとする。
旅行中
*平和記念公園で、語り部の方(5名)のお話をグループごとに伺う。
*班ごとに碑巡りをして、原爆資料館を見学する。
*夜は、班ごとのミーティングをして、振り返りを分かち合う。
*班ごとに、語り部の方にお礼状を書く。
◎宗教
旅行前
*戦争と平和について班ごとに話し合い、発表して、内容についての分かち合いを行う。
*「焼き場に立つ少年」の写真を見て、当時のことを考えさせる。
*「被爆者の証言」を読み、ビデオ「ヒロシマ・ナガサキ」を見る。
*関千枝子著『広島第二県女二年西組』の一部を紹介。
*「平和のための祈りの集い」(旅行三日目)の準備、共同祈願を考える。
旅行後
*「自分のテーマ」を決めて広島に行ってみた思いを書く。(後日編集印刷)
*「祈りの集い」での神父の話に関連して、カンボジアの地雷撤去に関してのビデオを見る。
◎国語
旅行前
*小説『黒い雨』(井伏鱒二)の一部を読み、小説全体にも触れる。
*詩『挨拶』(石垣りん)を読む。その他の原爆についての詩も紹介する。
旅行後
*修学旅行についての作文を書く。
◎英語
旅行前
*Shin’s Tricycle「伸ちゃんの三輪車」を英語で読み、原爆資料館に展示されている三輪車について知る。
*この物語の感想文を書く。
◎社会
旅行前
*ビデオ「核の時代・究極の兵器水爆登場」を見る。
*原爆投下の背景や被害の大きさ、原爆病などに関するプリントを読む。
*原爆慰霊碑の碑文に関する文章を読む。(土門拳『生きているヒロシマ』)
旅行後
*授業で「平和主義」を学ぶ中で、平和にとって核兵器の持つ問題性や、核軍縮について改めて考える。
◎理科
旅行前
*核反応(核融合・核分裂)および反応生成物について学ぶ。
*放射線の種類と人体への影響について具体的に知る。
*原子爆弾について、ヒロシマ・ナガサキの爆弾の違いを学ぶ。
*原子力発電のしくみを知る。
◎音楽
旅行前
*舞楽について、奉納される舞と演奏される楽器について学ぶ。(ビデオ)
*平和のための「祈りの集い」で歌う合唱曲の練習をする。
旅行中
*宮島・厳島神社の能舞台での蘭陵王の奉納を鑑賞する。
*「祈りの集い」で合唱する。
◎平和スピーチ
旅行後に、どのようなテーマにしたか、題名を担任に提出し、スピーチの内容を1200~1600字にまとめて、夏休み明けに提出した。
2学期は、朝礼と学級活動時に各クラスで順番に発表(スピーチ)していき、最後にクラス2名ずつ選出して、8名が中学2~3年生に向けて全体会で発表した。
また、学年全員のスピーチを1冊の本として編集して、3年生各自に卒業文集として渡した。本のタイトルは「つなごう、平和のバトン」である。
来年度の活動計画
今年度と同様の取り組みを実施する予定。