2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 平和, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費

本校は,優れた伝統の継承と新たな挑戦をもとに,「自ら学ぶ」を学校教育目標とし,めざす子ども像を「よく考える子・やさしい子・たくましい子の育成」としている。ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野を通して,持続可能な開発および持続可能なライフスタイルの力の育成を目指している。また,SDGsを各教科学習と関連付けて,課題解決型学習に取り組んでいる。活動の概要として2つ紹介する。

①深津の町が誰もが住みやすい「やさしい町」になるために(地域課題解決型学習)《SDGs11》

【持続可能な社会づくりの構成観念:連携性】

[重視する能力・態度:進んで参加する態度]

第3学年は,誰もが住みやすい町として福祉に焦点を当てて学びを進めた。町探検で地域を歩き,点字ブロックがない道や車通りが多く子どもやお年寄りに危険な道があること,横断歩道の音が鳴らない場所などがあるという地域の現状を知った。さらに詳しく知るために,家,地域の人へのインタビューを行った。また,車いすや目の不自由な人の見え方などを体験したり,見た目では分からない認知症の方への対応などを聞いたりすることで,いろいろな人の立場になって地域の課題について考えた。そして,地域のためにどんなことができるか話し合う中で,困っている人がいたら声をかける,自分たちができることを進んでやるといった思いを持つことができた。

②平和~命を守る~(地域課題解決型学習)《SDGs16》

【持続可能な社会づくりの構成観念:有限性】

[重視する能力・態度:多面的・総合的に考える力]

第4学年は,原爆や福山空襲があったことを知り,各自が学びの問いを持った。そこから,被爆体験の話を聞いたり見学したり調べ学習をしたりして,被害の大きさや,どのように復興したかを知り,人々が力を合わせて復興したことにより今の生活があることに気づいた。また,学習したことをもっと多くの人に知ってもらいたいとパワーポイントにまとめ学年で交流を行った。さらに,平和について一人一人が考えてほしいと思い,全校に千羽鶴を折る協力を呼びかけた。

来年度の活動計画

ESDを核とし,児童が自ら課題解決していけるように課題解決型の学習過程を重視した教育課程を編成していく。そのために,カリキュラムマップの作成の際には,SDGsと関わる単元に印をつけ,意識して指導することを継続していく。また,総合的な学習の時間のみならず,例えば第6学年では社会科の学習とユネスコの定める国際デーを関連させた取組を行ったり,第5学年の理科「台風の天気の変化」と総合的な学習の防災を関連させたりしていく。このように,他の教科や行事などと関連付けて教科横断的な学習が行えるように1年間を見通して学習計画を立てていく。また,休み時間に低学年がALTと一緒に外国語や文化に触れる機会を作ったり,食育から他国の食文化に繋げたりして,異文化学習を進めていきたい。