2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

エネルギー, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 持続可能な生産と消費

本校では、持続可能な開発のための教育(ESD)の観点から、「三池炭鉱の歴史教育」を教材として授業に取り入れている。また、工業高校としての特色を生かして、現代社会の課題に対し主体的に取り組み、その解決につながる新たな価値観や行動力を生み出す工業技術者を育成してきた。そして、これからの産業界及び地域社会を担う社会人としての基礎・基本の教育を行う。これらの活動を発展させ、地域遺産の魅力や大切さを再認識し、地域遺産保全活動に対し積極的に関わる姿勢を育て行くのと同時に、未来を担う想像力と独創性を育成し、社会に貢献するための実践力を醸成し高めていきたい。

1.世界文化遺産のPR活動

●宮原坑・炭鉱(やま)の祭典に参加

今年度は、生徒を中心に、ボランティア活動や、ものづくり体験を企画し、積極的にPR活動を行ないました。
土木科の生徒が中心となって行った、ミニチェア作成は、20セット用意していましたが、10時開店と同時に2時間で完売し、子供達のものづくり体験は大盛況でした。地域とつながる喜びを感じる2時間でした。

 また、情報電子科の生徒による、電気機関車乗車体験や、軽音楽同好会によるバンド演奏を行ないました。このように本校のそれぞれの持ち味を生かして、イベント全体を盛り上げました。

2.大牟田市活性化支援活動~小中高連携による活動~

駛馬小学校では、宮原坑で、「世界遺産宮原坑のすばらしさを多くの人に知ってもらうことを目的とした」こどもボランティアガイドを行なっています。昨年の夏には、福岡県の工業高校の土木科の先生方で、宮原坑について、ボランティアガイドとして、ご案内しました。宮原坑の中を詳しく知ってもらうために、絵や文章をまとめたスケッチブックを用意し、説明しました。先生方が、興味を持って話を聞いてくださり、宮原坑のすばらしさを知ってもらうことができて、とても嬉しかったです。

宮原中学校では「ジャー坊デコレーション」をほどこした、モルタル文鎮を販売しました。モルタル文鎮の作り方を本校の土木科で製作し、それらを宮原中学校の生徒がデコレーションしました。1つ100円で販売し、完売することができました。
その他にも、小さな子供でも簡単に作れる缶バッチの製作体験も行いました。宮原坑やジャー坊などをモチーフにした素敵な缶バッチができ、子供たちはとても喜んでくれました。
また、オープニングセレモニーでは宮原坑中学校ブラスバンド部が演奏し、炭鉱の祭典を盛大に盛り上げることができました。

このように、小中高が一緒になって宮原坑を中心とした、まちづくりを進めています。

さらに、宮原坑へのベンチとプランターの寄贈を本校と駛馬小学校、宮原中学校の3校のコラボレーションで行いました。
本校で作られたプランターに、小学校や中学校で絵を描いて色を塗り、大牟田市へ贈呈しました。プランター等は、宮原坑入り口に飾られています。訪れた際にはぜひご覧ください。

3.地域貢献活動

宮原坑へのメインストリート、及び大牟田駅までの、清掃、除草活動を実施しており、地域の方々とのふれあいなど、学期ごとにとても楽しく活動しています。
5月に3年生、12月に2年生、2月には1年生が行っております。先生方も混ざり、生徒たちと共に活動を行ないます。活動を通して地域の方と、まちづくりへ参画できたことが自信となりました。

来年度の活動計画

1年時:校内パテントコンテストを実施し、柔軟な発想力や工夫により、諸課題を解決しようとする態度を育成する。

2年時:インターンシップを実施し、地域や社会に貢献しようとする態度を育てる。

3年時、:科目「課題研究(総合学習)」において、エネルギーや環境問題に関する調査・研究を通して省エネルギーを推進する取り組みのできる生徒、地球環境問題に積極的に取り組み広い視野と創造性にあふれる行動力をもった生徒を育成する。また、大牟田市が近代産業における中心であったことを学び自覚と誇りをもった生徒を育成する。

 さらに、「ものづくり教室」や「出前授業」、これまでの学習成果を地域に還元することで知識の定着を図り、教えることの難しさ、地域に貢献できる喜びを醸成する。

・地域遺産保全のための清掃活動では、活動への取組状況を自己評価させ、活動後の感想文にまとめさせる。感想文は教師が評価し、コメントを生徒に伝える。

・校内パテントコンテストでは、生徒の製作作品を教師が評価・表彰する。優秀な作品は、全国大会へ出品する。

・課題研究(総合学習)では、全校生徒の前で1年間の成果を発表する場を設け、製作作品、発表内容、プレゼンテーション力を総合的に判断し、評価を行い、校長が各発表に対してコメントを行う。また、インターンシップでお世話になった企業を招き、企業紹介や本校生徒の活動内容を見ていただき、今後の地域貢献活動に繋げる。

・ものづくり教室と出前授業では、参加した児童・生徒の評価をもらうと同時に生徒の自己評価を基に教師が評価・コメントを生徒に返す。