2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

登録なし

本校は、「ふるさとの人・もの・こととの関わりの中で学びを深める子供」を活動のテーマとして、ESDを「多様性の中で共に生き、共に考え、主体的に問題を解決する子供の育成」と捉え、ESDの実践を通して、対話の中から自分自身の学びを深めようとする子供の育成を重点目標とした。

具体的には、教科、領域と生活科、総合的な学習の時間を関連させながら、①地域の伝統工芸や歴史に関わる学習、②地域の環境に関わる学習、③国際理解に係わる活動等を行った。

① 地域の文化に関わる学習「大すき福野 夜高はかせになろう」(3年 総合的な学習の時間)

 自分たちのふるさとに昔から伝わる夜高祭をテーマに活動した。熱心に活動している地域の方から話を聞き、一緒に行灯を製作した。その際、行灯作りに使用する和紙は、社会科「わたしたちの南砺市」の学習との関連を図り、市内巡りの中に五箇山の和紙すき体験を取り入れ、子供たちが自分ですいた和紙で行灯作りを行った。また、図画工作科との関連も図り、夜高祭にあったらよいと思う屋台を粘土や箱を使って作ったり、地域の夏祭りに参加して夜高踊りを踊ったりしたことで、自分たちが大人になってからも祭を盛り上げたいという思いが高まっていった。地域の中に祭のことを広げようと、秋の地域の祭に参加しステージ発表で表現の場をもった。この活動を通して、子供たちは地域の方の祭への情熱を感じ、自分たちがますますふるさとを愛し、地域のために何ができるか考えようとするようになった。

① 地域の環境に関わる学習「未来の環境を考えよう」(4年総合的な学習の時間)

社会科「ごみのゆくえ」との関連を図り、児童一人一人が自分事として普段何気なく食べ残したり、分別せずに何でもごみにしてしまっていたりする現実に気付いた。グループ別の活動では、給食室の廃油で石鹸を作ったり、プラごみの分別を専門業者の方から習ったりした。また、ごみを減らそうと全校児童に呼びかけて集めた大量の牛乳パックや、1000個以上のペットボトルのふたを集めた。そこからから、既にゴミにしてしまったものを集めるのではなく、4R5Rにチャレンジすることでゴミの元を絶つ事の大切さに気付いていった。

② 国際理解に関わる活動「リッチモンド小学校との交流」(全校)

アメリカ合衆国リッチモンド小学校児童が、本校児童宅にホームステイをし、3日間高学年を中心に学校生活を共にした。今年で20年目を迎える学校の恒例行事となっており、今年度は1~4年生の児童とも交流の時間をとった。給食も含めて共に1日を過ごすことで、日本語や英語で会話をしたり、異文化に直接触れ、日本とアメリカの生活や考え方の共通点や違いを感じたりすることができた。また、国籍の違いを越えて共に活動することの楽しさも感じることができた。

来年度の活動計画

令和2年度も引き続き、教育計画の中で身に付けたい能力・態度として、ESDの育みたい資質・能力を掲げ、年度当初にESDについての共通理解を行い、全教育活動で意識して行う。

生活科・総合的な学習の時間を中心に、各教科・領域等で、子供たちが、地域の「人・もの・こと」と関わる学習を行う。地域との関わりの中から課題を見付け、地域や学級、学校等の人と主体的に関わりながら課題を解決していく学習を行う。地域の祭りや文化、産業等について考えたり、地域の方と一緒に活動したりすること、毎年続けて行っているアメリカのリッチモンド小学校との交流活動、その他、教育活動に、活動を通して育みたい資質・能力を意識した学習を位置付けて行っていく予定である。