2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困

本校は、「主体的に活動し、心豊かにたくましく生きる子供の育成」を学校教育目標とし、ESDの実践を通して、子供たちの中に「友達と協力しながら主体的に問題解決に取り組もうとする力」や「身に付けた知識や技能を生かして、環境に働きかける力」が高まることを目指してきた。また、地域の自然や文化、人と豊かに関わる学習活動を積極的に行うことを通して南砺市の掲げる「ふるさとを誇りに思い、未来を切り拓くなんとっ子」の育成に取り組んできた。
各種教育活動と関連付けながら行ってきた活動の中で①世界の貧困に対する取組 ②環境問題の解決を図る取組 ③地域の伝統文化の継承を図る取組を紹介する。
① 世界の貧困に対する取組
ボランティア委員会を中心に、アルミ缶や書き損じ葉書の回収を行っている。今までアルミ缶回収で得た収益は、貧困地域に井戸を掘るための活動に活用されてきた。2020年1月には、ネパールのプラティバ小学校に水場が完成した報告をいただいた。また、書き損じ葉書回収で集めた葉書は、南砺ユネスコ協会を通して「世界寺子屋運動」に使っていただいている。
② 環境問題の解決を図る取組
4年生は、総合的な学習の時間に身近な環境問題に目を向け、解決を図る活動を行った。水質保全を図る取組として、地域の川に生息する生き物を観察したり、学校や家庭で節水を呼びかけたりした。ごみを減らす取組として、福野高校の生徒と協働して野菜くずや落ち葉を使ったたい肥作りを行った。温暖化を防ぐ取組として、アルミから水素を発生させて自動車を動かす仕組みを県内のベンチャー企業の方から教わり、二酸化炭素の排出を減らす方法としてアルミパックの回収に取り組んだ。これらの取組を通して、子供たちは自分たちにできる方法で環境問題を解決していこうとする意欲を高めた。
③ 地域の伝統文化の継承を図る取組
3年生は、音楽科や総合的な学習の時間を通して、「福野夜高祭」について学習した。保存会の方々と交流し、行灯作りや「越中夜高太鼓」の演奏を体験し、地域の伝統文化に親しんだ。また、地域特産のスプレー菊作りにも取り組み、地域への理解を深めた。
5年生は、社会科や家庭科、総合的な学習の時間を通して、地域特産のサトイモを使った伝統料理について学習した。多くの地域の方々と交流し、サトイモの栽培、干しずいき作り、干しずいきを使った伝統料理作りを行った。子供たちは、地産地消についての理解を深めると共に、地域の食文化を尊重する気持ちを高めた。

来年度の活動計画

2022年も引き続き、各種教育活動と関連付けたESDの実践を通して、子供たちに「友達と協力しながら主体的に問題解決に取り組もうとする力」や「身に付けた知識や技能を生かして、環境に働きかける力」が高まること、そして「ふるさとを誇りに思い、未来を切り拓くなんとっ子」の育成を目指していきたい。
また、11月には研究発表会を開催し、南砺市内及び近隣の小・中・義務教育学校に本校の取組を紹介することを予定している。