2018年度活動報告
本年度の活動内容
国際理解, 平和, 人権, その他の関連分野
本校は、「伝統文化の継承と国際理解」を活動テーマとして様々な活動を行っている。伝統文化の継承に関しては、古くは60年以上前から学内における伝統文化行事を実施し、現在も継続しており、日本の伝統を重んじ、愛国心を培う生徒の育成を目指している。また、国際理解においては、特に姉妹校との交流を中心に国際感覚を養う行事を実施した。修学旅行でのオーストラリア姉妹校訪問や、タイ姉妹校からの留学生受け入れなど、なるべく大人数が国際的経験を積めるような環境作りを意識した。
上記以外でも、平和教育を意識した九州修学旅行やボランティア教育を意識した生徒会による募金活動、清掃活動も実施している。
① 伝統文化の継承に係わる学習
1月上旬の3日間、雪が降りしきる厳寒の中、本校にて60年以上前から伝統的に行われている「寒稽古」を実施した。寒稽古は、日本古来の修行法で寒中に自ら身を置き、武道の鍛錬を行うものであり、本校では男子が柔道または剣道、女子は武道ではないが、訓練としてなわとびを実施している。全校生徒が厳しい寒さに負けず、大きな掛け声を出して寒稽古に臨み、自らの精神を鍛えることができた。
3月2日には、日本の伝統行事「ひなまつり」が実施される予定である。例年は3月3日に実施しているが、日曜日のため前日に実施する。ひなまつりは、女子の健やかな成長を祈る伝統行事ではあるが、男女問わず1,2年生全員が参加してその意義を再認識した。近隣の保育園児や特別支援学校の生徒たちも招待して一緒に歌を歌ったり、クイズ大会をしたりした。
7月7日に実施予定であった「七夕まつり」であるが、本年度は大雨による休校のため中止となった。
② 国際理解に係わる学習
姉妹校提携を結んでいるオーストラリア パース市にある2つの高校と、毎年短期交換留学を実施している。今年度は4月12日から19日にかけて、セイクリッドハート高校から18名の留学生を受け入れ、日本人バディと授業へ参加したり福井県内を観光したりした。バディだけでなく、学級全体が交流を図ることで異文化を身近に感じることができた。また、10月23日から11月1日にかけては本校から15名の生徒が、もう一つの姉妹校であるマータダイ高校への短期留学に参加した。現地ではホームステイをし、招聘したときと同じように、授業を受けたり観光したりした。
本校では、5年前よりタイ王国からの就学生を受け入れており、今年度は1年生から3年生まで合計20名が通常学級に在籍し、他の日本人生徒と共に勉学に励んだ。また、その留学生に対して日本語指導教員による日本語特別授業を実施した。
③ 平和に係わる学習
2年次2月にオーストラリア方面と九州方面への修学旅行を選択制で実施しており、オーストラリアは国際理解教育を、九州は平和教育を意識している。九州では、知覧特攻平和会館や長崎原爆資料館を見学し、語り部の話を聴講することで、命の尊さと戦争の悲惨さについて、再認識することができた。
④ ボランティアに係わる学習
平成30年7月西日本豪雨時に生徒会役員と部活動生を中心に近隣にて募金活動を実施し、日本赤十字社に義援金を寄付した。また、3月には学校周辺地域への日頃の感謝の意も込めて、全校生徒による清掃活動を実施予定である。
来年度の活動計画
本校のESDに対する取り組み目標として、「伝統文化の継承と国際理解」を掲げており、伝統文化の継承に関しては全校活動として実施することができているが、国際理解に関しては、一部の生徒での活動にとどまっており、全校的な国際化への意識が高まっていないのが現状である。今後は日常の学校生活への国際色を強めていき、将来世界を舞台に活躍する生徒を育成していきたい。 また、ESDへの理解を教員全体でさらに深めると共に、地域社会と協力し、生徒の実態に即した諸行事実施に努めていきたいと考えている。 |